皆さん、こんばんは!

火曜日は、農業に関するニュースをお届けしています。

アフリカの国々にとって主要産業として各国の経済、GDPに大きく貢献している農業ですが、今日は、農家の生産性に目を向けた記事を共有します。

どうぞお楽しみください。


トラクターなどの導入はアフリカの農業を変える!4カ国からの知見。

英題:Tractors can change farming in good ways and bad: lessons from four African countries

記事リンク:https://theconversation.com/tractors-can-change-farming-in-good-ways-and-bad-lessons-from-four-african-countries-151698 


内容と背景:

2019年のあるデータによると、サハラ砂漠以南のアフリカでは農業従事者が実に61%(この地域の人口が約6億2600万人に対し、農業従事者は3億8400万人)を占めていると言われています。また、アフリカ全体に目を向けた場合には、全人口の65%が小規模農業に依存しているとも言われており、農業の役割の大きさが想像できます。

さて今日の記事では、トラクターがアフリカの農業を良くも悪くも変える!と題し、記事を展開しています。まず、記事の入りでは、未だアフリカの農家のほとんど(80~90%)がマニュアルでの農業(農業機器などを導入せず人力で農業活動を行う)を行なっているが、近年の農村部、あるいは農家の収入の上昇や、農業機器の価格の低下などによりそれらを導入する傾向が高まっており、ここ数年では農業機器の売り上げが10%成長したとしています。

こちらの記事の著者らは、先にアフリカの4カ国(ベニン、ナイジェリア、マリ、ケニア)の87の村で調査を行い、農業機器の導入がどのように彼らの農業活動、人生全般を変えたのかを調査したといいます。そこでは良い点として、生産性の向上や作業工数の削減、収入の増加による生活の改善などの点が上がった反面、土壌浸食や森林伐採、などとともに、農業の中心にこれまでいた女性のトラクターなどの農業機器へのアクセスの困難さなどの課題が見つかったといいます。

その中でも、農業機器を導入したことによって、できる作業工数が減り、その分時間ができたり、さらに耕す範囲を広げたりといった効果を、インタビューを受けた農家のうち61%が報告したと記事では伝えています。

ただ、これらの機器の導入により、例えば重量な鍬などの使用などにより土壌浸食や土が固まるなどのマイナスの効果も報告されており、記事では、農地や土などに優しい機器の導入の必要性を提起するとともに、農地拡大に伴う森林伐採などに関しては、政策の制定や農業、あるいは農地使用計画の提起などによって、気候変動や野生生物の保護などに対応した環境づくりを行なっていくことの重要性を提起しています。

下に共有しています、元のレポートでは、図表記でケニア(女性)、ナイジェリア(男女)の農業機器の導入による効果を表記しています。またその経済効果も国々のよって表示されており、今後の農業機器の導入によってどんな効果が予測できるのかが共有されています。

人口の増加が周知の事実として見込まれているアフリカにあって、農業生産の効率化、生産性の向上は重要な課題の一つです。こちらのアフリカ開発銀行(African Development Bank: AfDB)の農業分野での貢献のビデオクリップにもありますように、効果的な技術の導入によって、アフリカの農業分野は向上するだろうとしています。

また、コロナの影響により、サプライチェーンの脆弱具合がハイライトされたことで、AfCFTAの導入で大陸内での貿易を活発化させようという動きもあります。次回お届けします記事(サプライチェーンの充実化への取り組み)にもあるように、多くの農家がコロナ対策の影響で収入減が報告されており、包括的な農業分野への取り組みに必要性が再認識されています。

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関連記事:

  1. Perceived effects of farm tractors in four African countries, highlighted by participatory impact diagrams』 – Link
  2. 『How the AfDB is leveraging tech to boost agriculture across Africa』 – Link
  3. 10 FACTS ABOUT FARMING IN AFRICA』 – Link

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