こんにちは、Pick-Up! アフリカです。アフリカへの渡航やビジネス進出を考えるにあたって、まず気になるのは治安ですよね。

今回は、2024年の治安ランキングに続き、2025年最新版としてまとめました。

去年のランキングとも比較しながら、大きく順位が上がった国と下がった国については最近の情勢も解説しています。

いくつかの国について、治安の良し悪しを解説していますので、ぜひ観光やビジネス進出を考える際の参考にしてみてください!

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アフリカ諸国の治安ランキング(2025)

2025年に発表されたGlobal Peace Index (世界平和度指標、①進行中の国家間・国内の紛争、②社会的な安全性、③安全保障・軍事、の3点に焦点を当てて計測される)という指標を使い、アフリカ大陸諸国の治安ランキングをまとめてみました。

<Global Peace Indexから見るアフリカの治安ランキング>

※()内の数字は世界ランキング

※日本は世界12位。

2025年2024年去年からの推移(アフリカ大陸内のランキング)
1位モーリシャス(26)モーリシャス(22)↔︎
2位ボツワナ(43)マダガスカル(44)↗︎
3位ナミビア(50)ボツワナ(50)↗︎
4位ガンビア(55ガーナ(55)↗︎
5位シエラレオネ(57)ザンビア(57)↗︎
6位マダガスカル(59)ナミビア(62)↘︎
7位ガーナ(61)タンザニア(65)↘︎
8位ザンビア(64)シエラレオネ(66)↘︎
9位セネガル(69)リベリア(69)↗︎
10位リベリア(70)アンゴラ(72)↘︎
11位マラウイ(71)チュニジア(73)↗︎
12位タンザニア(73)モロッコ(78)↘︎
13位アンゴラ(76)マラウイ(79)↘︎
14位チュニジア(81)ガンビア(82)↘︎
15位赤道ギニア(82)セネガル(84)↗︎
16位モロッコ(85)ギニア・ビサウ(85)↘︎
17位ルワンダ(91)アルジェリア(90)↗︎
18位アルジェリア(92)ルワンダ(92)↘︎
19位コートジボワール(94)赤道ギニア(94)↗︎
20位エスワティニ(99)モーリタニア(95)↗︎
21位ギニアビサウ(101)エスワティニ(103)↘︎
22位コンゴ共和国(103)エジプト(105)↗︎
23位エジプト(107)モザンビーク(107)↘︎
24位モーリタニア(110)コートジボワール(109)↘︎
25位ベナン(112)コンゴ共和国(110)↗︎
26位ウガンダ(113)ベナン(114)↗︎
27位ジンバブエ(114)ガボン(118)↗︎
28位ガボン(117)ジブチ(119)↘︎
29位ギニア(118)トーゴ(120)↗︎
30位レソト(119)ジンバブエ(121)↗︎
31位モザンビーク(121)ケニア(122)↘︎
32位ジブチ(122)ギニア(124)↘︎
33位南アフリカ(124)レソト(125)↗︎
34位トーゴ(126)ウガンダ(126)↘︎
35位ケニア(127)南アフリカ(127)↘︎
36位リビア(131)リビア(128)↔︎
37位エリトリア(132)ブルンジ(129)↗︎
38位ブルンジ(133)チャド(135)↘︎
39位チャド(134)エリトリア(136)↘︎
40位カメルーン(137)カメルーン(137)↔︎
41位エチオピア(138)ニジェール(140)↗︎
42位ニジェール(143)エチオピア(144)↘︎
43位ナイジェリア(148)ナイジェリア(147)↔︎
44位中央アフリカ共和国(150)ブルキナファソ(149)↗︎
45位ソマリア(151)中央アフリカ共和国(150)↗︎
46位ブルキナファソ(152)ソマリア(153)↘︎
47位マリ(154)マリ(154)↔︎
48位南スーダン(156)コンゴ民主共和国(158)↗︎
49位コンゴ民主共和国(160)南スーダン(161)↘︎
50位スーダン(161)スーダン(162)↔︎

アフリカでランキング1位のモーリシャス

マダガスカルの東側に位置する島国のモーリシャスは、18年連続でサブサハラアフリカ地域で1位を保っています。

さらに、モーリシャスは、過去6年間、国内外のいかなる紛争にも関与していない唯一のサハラ以南アフリカの国でもあります。

昨年は野党の圧勝に伴う政権交代が円滑に行われ、政治的安定性が向上したそうです。

治安ランキングが顕著に上昇した国

★ガンビア(世界82位→55位)

西アフリカのセネガルに囲まれた小国・ガンビアは、世界で5番目に顕著な治安改善がなされたそうです。

特に改善された分野は、社会的な安全性です。中でも、Global Peace Indexの指標の一つである「政治的テロ指標(Political Terror Scale)」におけるスコアの向上が大きく響いたようです。

ガンビアは現在、サブサハラアフリカで唯一、この指標で最高評価の「1」を獲得しています。

これは法の支配がしっかりと確立されており、政治的暴力が極めてまれ、または例外的であることを示しています。暴力的なデモの発生件数も減少したそうです。

★ウガンダ(世界126位→113位)

ウガンダは、3つの分野(①進行中の国家間・国内の紛争、②社会的な安全性、③安全保障・軍事)のすべてで改善が見られたことにより、この地域で最も大きな治安改善を達成しました。

中でも「軍事化」の分野で11.7%と大幅な改善を見せ、3分野の中で最も高い伸びとなりました。

また、「国内紛争による死者数」の指標も大きく改善しました。2023年には74人に急増していた死者数が、過去1年で4人にまで減少しています。この改善の背景には、ウガンダ国防省による反政府武装組織「連合民主軍(ADF)」への作戦強化があると考えられます。

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アフリカの中で最も順位の低い国はスーダン

スーダンは中東・北アフリカ地域(MENA)で最も平和度が低く、世界全体でも3番目に平和度の低い国となっています(最下位のロシア、その次のウクライナに次ぐ161位)。

2024年の結果と比べても治安が悪化しており、この原因は「核・重火器の保有」「難民および国内避難民(IDP)」「国内紛争の激しさ」といった指標が大幅に悪化したことだそうです。

さらに、暴力犯罪も悪化しており、その主な原因は、スーダン国軍(SAF)と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との間で2023年4月から続いている内戦にあります。

この武力紛争により、数百万人が避難を余儀なくされ、2024年には約6,800人が国内紛争によって命を落としたと推定されています。市民の不安と無法状態の拡大により、首都ハルツームを含む多くの地域で、人道支援機関や国際組織が安全に活動できない状況が続いています。

コンゴ民主共和国の平和度指数も悪化

アフリカ大陸の中では2番目にランクの低いコンゴ民主共和国は、政府と反政府武装勢力の1つ「3月23日運動(M23)」との戦争状態が悪化しています。

国連の推計によると、3,000~4,000人のルワンダ兵がM23と共にDRC領内で活動し、政府軍と戦っているそうです。

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M23は今年1月にコンゴ民主共和国東部における支配地域を大きく広げました

その後、コンゴ民主共和国政府とM23が停戦合意をするための試みが何度もされてきました。直近の2025年7月19日には、今までM23との交渉を拒絶していたコンゴ民主共和国のチセケディ大統領が立場を変え、カタールで停戦協定に署名しました

しかし、こちらの記事(今日のアフリカ)によると、東部コンゴに国家の権限を確立するという、戦争終結に不可欠なプロセスがどう展開するかが重要であり、今後どのように合意に至るかはなお不透明と言わざるを得ない、とのことです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
日本との経済的な協力関係や援助関係が強い国(南アフリカ、ケニア、コートジボワール、ナイジェリアなど)は、アフリカ大陸の中で見て必ずしも平和度指数が高いわけではないことが、Global Peace Indexの結果から見えてきます。

また、観光や渡航先として日本人から人気なモロッコ・エジプトや、治安が良いと評価されているルワンダなども、今回見た指数ではトップには位置していません。

ビジネス進出や観光などで国と関わる際は、色々な指標や環境を鑑みて、総合的に判断する必要がありそうです。


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