こんにちは!Pick-Up!アフリカです。
皆さんは、プランテン(Plantain)をご存知ですか?

日本ではあまり売られておらず、馴染みが薄いですが、アフリカでは親しまれている食材の一つです。
プランテンとバナナは、よく似た見た目をしていますが、大きさや味、食感が異なり、皮をむく方法や食べ方なども違うようです。

今回は、プランテンとバナナとの違いやアフリカに上陸した歴史などを深掘りしていきます。

元記事:https://www.foodnetwork.com/how-to/packages/food-network-essentials/plantain-vs-banana

プランテンって何?バナナと何が違う?

プランテンはバナナと同じバショウ科(Musaceae)に属しており、原産地もバナナと同じく、東南アジアの熱帯地域発祥とされています。
また、主に中南米、カリブ海、アフリカ、東南アジアで食べられており、アフリカでは西アフリカと中央アフリカで重要な主食として親しまれているそうです。
このことからもバナナとプランテンが非常に近しいものであることが分かります。

では、実際に何が違うのでしょうか。
プランテンの特徴や熟度についてより詳しく掘り下げていきます。

初めにプランテンの特徴として挙げられるのは、大きさです。
世界中で栽培されているバナナの種類は、皆さんが日頃目にする、生食用(Table Banana)と料理用(プランテン)を合わせて300種以上あるとされています。
IITAによると、アフリカの熱帯雨林の奥深くに100種類以上のプランテンが生えているとしています。
プランテンはさまざまな見た目や形をしており、大きいものでは30cm以上を超えるものもあるそうです。

また、通常のバナナと異なり、皮が厚く果実が硬いため、生で食べることができません。
そのため、プランテンは揚げたり茹でたりなど加熱調理することが一般的です。
特に早熟のプランテンは皮が硬くネバネバしているため、むきにくくナイフ、包丁などの道具を用いる必要があるようです。
熟したプランテンは、バナナのように簡単に皮をむけない場合もあるそうです。

さらに、バナナに比べてデンプンの含有量が高いことも特徴の一つです。
100gのバナナとプランテンの炭水化物を比較した場合、バナナは22.84gに対し、プランテンは、31.15g含んでいるそうです。
また、プランテンの方がビタミンに加えて、マグネシウム、カリウム、鉄分などを多く含んでいるようです。
こちらの記事では、バナナとプランテンの栄養素について詳しく紹介しています。

そのほかにバナナと大きく異なることとして、プランテンはまだ熟していない状態(以下、早熟)から食べられることも挙げられます。
プランテンの熟度は、初めは緑色から始まり、熟すと黄色に変わります。
その後暗褐色から黒になります。
早熟の状態が完全に熟すまでには7〜10日かかります。

また、熟度によって食味が異なるようです。
早熟の時は、日本でも一般的なジャガイモのように淡白な味わいです。
適熟では、わずかに甘みが増していき、過熟になると香りが高く、さらに甘くなります。

どうやってアフリカに上陸した?

こちらのサイトによると、バナナがアフリカに上陸したのは、紀元前二千年ごろだそうです。

※こちらの画像は、バナナ大学の情報をもとに作成

運ばれたルートとしては、マレー半島からミャンマーとインドを経由して、東アフリカやマダガスカルに入ってきたとされています。
その際に、農業技術も合わせて伝えられたようです。
その後、大湖地域やコンゴにも伝播し、15世紀ごろには西アフリカにまで広がったと言われています。
こちらでは、プランテンは、西アフリカと中央アフリカで最も多くの種類を有しており、コンゴ民主共和国には、97種類の栽培品種があると明らかにしています。

<豆知識>

大湖地域は東アフリカに位置し、スペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖からなります。
さまざまな湖や川が繋がっており、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ルワンダ、ウガンダにまたがって構成されています。
また、大湖地域はアフリカの五大湖とも呼ばれています。

プランテンの有名な品種としては、「カルダバ」と「ツンドク」があるようです。

「カルダバ」
長さは、12〜13cmほどしかないものの、太く角張っているのが特徴のプランテンです。
味は少し酸味があり、食感はジャガイモに似ており、熟度が進むとややねっとりとした食感に変わります。

「ツンドク」
一本のサイズが大きく、超大型で40cm以上のものもあります。
また、一般的なバナナの1.5〜2倍ほどの重さになります。
見た目が牛の角に似ていることから、「ホーンバナナ」と呼ばれています。
火を加えると、ジャガイモのようなホクホクした食感になります。

生産量が多い国はどこ?

プランテンは、中南米、カリブ海、アフリカ、東南アジアの熱帯地域で生産されているようです。
FAOのデータによると、2022年のプランテンの年間生産量では、ウガンダが1千万t以上を生産しています。
年間生産量の上位5カ国の内、4カ国はアフリカ諸国です。
また、年間収穫面積においても、ウガンダが1位を誇っており、上位5カ国をアフリカ諸国が占めている結果になっています。
このことからも、プランテンの生産は主にアフリカで行われていることがわかります。

国名年間生産量(t)
ウガンダ10440849.48
コンゴ民主共和国4887511
ガーナ4819198.63
カメルーン4660386.86
フィリピン3113583.75
2022年プランテンの生産量TOP5(FAOデータより)

国名年間収穫面積(ha)
ウガンダ2351010
コンゴ民主共和国1086253
コートジボワール549434
カメルーン503290
ガーナ421423
2022年プランテンの収穫面積TOP5(FAOデータより)

プランテンの皮のむき方

こちらによると、以下の手順で皮をむくことができます。
プランテンはヌルヌルしており、素手で皮をむいたり、切ったりすると、痒くなることがあるそうです。
未然に防ぐために、油を手とまな板に付けるといいそうです。
プランテンのヌルヌルが服に付くと取りにくいため、注意が必要とのことです。

1.両端を切り落とします。
2.ナイフで縁に沿って、皮に切り込みを入れます。
 この時に、果肉自体にまで切り込みが入らないように注意します。
3.切り込みを入れた皮の一部を剥がします。
 皮を持ち上げた状態で、指を皮の下に入れて剥がしていきます。

皮を剥がす際に、爪を使わないようにしてください。
爪が汚れたり、爪の下が痛くなったりすることがあるようです。
もし、指で剥がすのが難しい場合は、ナイフを使ってください。

また、記事には皮をむいたプランテンの変色を防ぐために、調理する前に塩水に漬けておくようです。

実際にプランテンをむいている様子

おわりに

いかがでしたでしょうか。
今回は、西アフリカと中央アフリカで主食として親しまれているプランテンについてご紹介しました。
一般的なスーパーマーケットではなかなか見かけませんが、輸入食品を扱う店では取り扱っていることもあるようです。
見かけた際は、是非試してみてはいかがでしょうか。

参考記事


Pick-Up! アフリカを運営しているレックスバート・コミュニケーションズ株式会社では日本企業のアフリカ進出をサポートしています。
気軽にお問合せ、ご相談ください!

ご相談・お問い合わせ

アフリカ・ルワンダへのビジネス進出をご検討の際は、当サイトの運営に関わっているレックスバート・コミュニケーションズ株式会社までご相談・お問い合わせください。

コメントを残す