★目次★
こんにちは、Pick-Up!アフリカです。

皆さんはヒップホップと聞いてなにを思い浮かべますか、、、?
かつての私は「チャラそうでなんかこわい、、!!(~_~;)」という偏見に囚われていました。小さい頃家の近くの洋服屋さんでおそらくアフリカ系と思しき店員さんが大音量でラップを流していて、自分にとって得体の知れない空間だったそのお店が怖くていつも泣きそうになりながら前を通り過ぎていました。なにを言っているのかわからない上にチャラそうに聞こえる音楽、話したことのない外国の人たち、得体の知れない空間に「怖い」という感情が生まれました。
ラップとアフリカの二つが組み合わさることで、私のそのような感情は最高潮に高まり、勝手に自分の中で偏見が生まれていったのを覚えています。
しかし実は、アフリカヒップホップは奥が深くとっても「熱い」です。今となって私はアフリカヒップホップの虜となっています。
当時の私にアフリカ音楽の深さ、面白さを伝えたい、!もし知っていたらあの店員さんとも仲良くなれたかも知れないのに、、そんな思いで今回はアフリカヒップホップの「沼」を伝えていきたいと思います。この記事を読んだ皆さんが「沼」にはまっていただけたら嬉しいです!
1.アフリカヒップホップのここがいい!!

まずはアフリカヒップホップの魅力をポイント別にご紹介します。
1-1 言語が多様(地方の方言と英語の組み合わせ)
ラップでは地方の方言を使ったりその民族の言語を使用しています。例えば、モロッコではアラビア語モロッコ方言のダリジャが主流です。後ほどまた紹介しますが、モロッコ出身のアーティストel grande totoはラップの中でダリジャを使用しています。それだけではなくフランス語、英語も混ざったラップを展開しています。言語の違いによるサウンドの面白さはまさに「沼」。独特のサウンドを作り出します。また、方言を使うという行為そのものに価値があります。方言をラップに使うことで、アフリカの多言語主義を尊重することになります。結果、多様な文化の肯定につながります。
1-2 歌詞が深い
社会問題を歌詞で取り上げることで社会運動、抗議運動をヒップホップを通して行っている場合が多いです。
ポジティブブラックソウル(PBS)というセネガルのヒップホップグループにはRespect the nubiansという曲があります。
この曲の中に
「I still see brothers and sisters disrespecting me.Cause the african, to damn and shit see~~~Respect everyone No matter if you′re black No matter if you’re white. Respect everyone.Respect the black man and respect the nubian」(私はまだ兄弟や姉妹が私を軽蔑しているのが分かる。なぜならアフリカ人であることはちくしょう、くそだとみなされるからだ。~~~皆んなを尊敬しろ、お前が黒人であろうと白人であろうと関係ない。皆んなを尊敬しろ。黒人を尊敬しろ。そしてヌビア人を尊敬しろ)
という歌詞があります。差別に対する真っ向からの批判、そして自分の民族の誇りを持つということ、属性に関わらず全員をリスペクトするという歌詞は心に深く刺さります。ぜひ全て聴いていただきたいです。
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⭐️ヌビア人とは⭐️
「ヌビア(nubians)とは現在のスーダン北部とエジプト南部にあたる地域に先住する民族言語集団のことです。いくつかの資料によるとヌビ族は現在、ケニアに16,700人(2001年)、ウガンダに約15,000人と推定されています。」
続いて、プロフェッツ・オブ・ダ・シティ(Prophets of Da City)という南アフリカ共和国のラップグループにはNever again という曲があります。この曲も歌詞の一部を抜粋して紹介させていただくと、
「Never and never again shall it be that this beautiful land shall again experience the oppression of one by another.”~~~Africa rejoice, raise your fists , raise your voice.~~~Madiba spoke and said “ Never again!”Yes, yes, sure, we should help the manTo make sure that the future stays secure or revolution」 (決して、二度とこの美しい土地で一方が他方による抑圧を経験することはあってはならない~~~アフリカよ、喜べ、声を上げろ、拳を上げろ~~マディバ(ネルソン・マンデラの愛称)は話し、「二度と繰り返さない!」と言った。そうだ、そうだ、確かに、俺たちはその人物を助けるべきだ。未来が安全なままであることを確実にするために、さもなければ革命だ)
プロフェッツ・オブ・ダ・シティ、(通称POC)はデビューアルバムの発売が1990年、アパルトヘイト終結に向かう真っ只中でした。アパルトヘイトに対して南アフリカ共和国で声を上げるということ、当時のマンデラ氏が持つ希望と平等に対する強い思いが読み取れます。また当初、グループのラップはカープス語の歌詞と南アフリカにおける公用語の英語をベースにしていました。しかし後に徐々にコサ語(イシコサ語)やジャマイカ・パトワ語へと広がり、様々なアクセントが散りばめられました。これは包括的な多言語主義であり、「より貧しい人々」の多言語主義を考慮に入れた結果と見られます。
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⭐️コサ語(イシコサ語)とは⭐️
南アフリカ11の公用語の一つ、南アフリカに2番目に多い母語
⭐️ジャマイカ パトワ語とは⭐️
ジャマイカで最も話される言語。約5万人のジャマイカ人が標準英語を話す一方で推定270万人がジャマイカ・パトワ語を話している
2.ヒップホップのルーツは アフリカにあった?!

2023年、CNNのインタビューでナイジェリア人起業家でレコード会社の重役、オビ・アシカ氏は
「ラップは基本的にボーカルのスタイルとコール・アンド・レスポンスに基づいており、それがすべての黒人音楽の基礎となっている」
と述べました。ヒップホップの起源はニューヨークのブロンクスと言われています。ブロンクスで活躍したDJクール・ハークはジャマイカで生まれ、ジャマイカの特徴的な音楽であるレゲエに影響を受けブレイクビートを生み出しヒップホップの誕生に影響を与えたと言われています。それだけではなく、それよりも以前にあるヒップホップの基盤はアフリカにある、とも言われています。ここではその根拠を解説していきたいと思います。
⭐️コールアンドレスポンスとは⭐️
ある「フレーズ」が「呼びかけ」となり、別の「フレーズ」がそれに応えるという作曲技法のこと。
2-1,ジャリ(フランス語表記ではグリオ)
ジャリとは、西アフリカ地域の高度な弁論家、詩人、音楽家、賛美歌歌手、そして風刺作家であり語り手です。西アフリカの歴史を口語で伝えていきました。彼らは2000年以上前に遡る口承の伝統を受け継いでいます。また、しばしばコラや太鼓、ホルンなどの楽器を用いて物語を語ります。

西アフリカに1800年まで存在していたカアブ王国最後の皇帝の子孫であるアントニオ・ケバ・バンジャイ氏は、幼いころにグリオたちが祖先について歌うのを聞いていたことを覚えています。
「グリオは単に重要な存在なだけではありません、彼らはアフリカの歴史において見逃すことのできないパズルなのです。なぜなら、私たちが今知っていることを知ることができたのは、グリオのおかげであるからです。私たちはコラの音楽によって教育を受けました。語り部たちは、私たちがどこから来たのかを教えてくれています。」
とアントニオ・ケバ・バンジャイ氏は言っています。
グリオが西アフリカにおいて重要な役割を果たしているのが分ったでしょうか。この口承の伝統がラップの基礎であると考えることもできます。
2-2, オゲネ
オゲネとは、ナイジェリアの伝統音楽のことです。リズムとテンポは通常、メインのオゲネ奏者が決め、他の奏者がそれぞれのパターンやバリエーションで追従します。ボーカルスタイルは、力強いメインボーカルとハーモニーの巧みさが特徴で、複数の歌手がシンクロして歌ったり、コールアンドレスポンスで互いにハーモニーを奏でたりします。歌詞はイボ族の言語であるイボ語で演奏されることがあります。このコールアンドレスポンスがラップの基本となり、そのルーツであるオゲネが基盤となっていると言われています。
3. おすすめアーティスト、おすすめ曲紹介

ここではアフリカ出身のヒップホップおすすめアーティストをご紹介します!
3-1, Tems
- ・出身 ナイジェリア
- ・年齢 30
- ・特徴 ビヨンセ、ドレイクなどとコラボしている
- ・おすすめポイント. ラップをあまり聞かない人にも馴染みやすい曲が多い コラボ曲が多いので挑戦しやすい チルな曲調
- ・おすすめ曲 ice t 、 free mind
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3-2, el grande toto
- ・出身 モロッコ カサブランカ
- ・年齢 29
- ・特徴 ダリジャ語 フランス語 英語 を使用
- ・おすすめポイント 独特なサウンドがハマりやすい モロッコの格差などを批判した曲が世界の若者に刺さりやすい
- ・おすすめ曲 Pablo
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3-3, Brotherkupa
- ・出身 北アフリカ
- ・年齢 20
- ・特徴 低音重視の808ビート
・おすすめポイント 重低音と中毒性のあるビート - ・おすすめ曲 today is a good day
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3-4, Tyla
- ・出身 南アフリカ
- ・年齢 23
- ・特徴 「SUMMER SONIC 2024」で来日。グラミー賞を受賞している。
- ・おすすめポイント 南アフリカ発祥の「アマピアノ」という音楽ジャンルを使っていて独特のベースラインは中毒性を持つ ダンスやファッション、メイクもその可愛さから大きな魅力を放つ
- ・おすすめ曲 Water
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4.終わりに
いかがでしたでしょうか、アフリカのヒップホップについて少しでも興味をもっていただけたら嬉しいです。まだまだ良い曲は沢山あるので是非ご自身でも調べて聴いて見てください!そしてアフリカのヒップホップという新たな世界を開いてみましょう!
参考文献
Changing The State Of The Hip-Hop Game In South Africa
Digging up rap’s roots: How African rhythms birthed American hip-hop
Positive Black Soul Sync Placements
What Language Is Spoken In Jamaica?
Archaeologists use song to herald findings in Guinea-Bissau dig
West Africa’s oral histories tell us a more complete story than traditional post-colonial narratives
dj kool herc|ヒップホップの誕生を作った伝説のDJとその功績
レゲエとはどんな音楽?歴史や音楽的な特徴・代表アーティストを解説
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