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今回は、ベナンで実際に訪れて印象に残った場所を3つ紹介します。

西アフリカにあるベナン。日本では旅行先として名前が挙がることは少ないですが、水上で暮らす人々の村があったり、西アフリカ最大といわれるマーケットがあったり、かつて栄えた王国の遺跡が残っていたりと、見どころは意外と多いです。

今回はその中でも、ガンビエ、ダントクパマーケット、アボメーの3か所を紹介します。

(ハートが今回紹介する3カ所です。一番南がダントクパマーケット、真ん中がガンビエ、少し離れた北のハートがアボメーです。ベナン全体で見ると南部に固まっています。北部の国境付近にも有名な自然公園があるのですが、治安の悪化により近年は外国人は入れないそうです。)

水上村・ガンビエ(Ganvié)

まず紹介するのが、ベナン有数の観光地であるガンビエです。

ガンビエは人口約4万5000人の水上村。ベナン北部から流れてきた川が行き着く場所にあり、10~12月ごろに水位が最も高くなります。コトヌー中心部からは車で40分ほどです。

カラビ周辺に船着き場があり、そこから小型のエンジン船に乗って村を巡ります。船は最大10人ほどで、ツアーは2時間程度。ガイドが英語でガンビエの歴史や日々の暮らしについて説明してくれます。料金は6500フラン(約1800円)でした。

ガンビエで面白いのは、観光地でありながら、そこで暮らす人たちの日常をかなり近くで見られることです。

(街の居住エリア。朝にはこの辺りで市場が開かれます。下の写真のような船に商品を載せて、水上で取引が行われます。市場が開かれていなくても、私たちの船に近づいてきて商品を売りに来る人たちもいました。)

私たちにとって船は観光のための乗り物ですが、住民にとっては普段の移動手段。水上に家が並び、その間を人々が船で行き来しています。「水上村」と聞くと少し特殊な場所を想像しますが、実際に見ていると、道路の代わりに水路がある一つの街という感覚の方が近いです。

(このような船を使って荷物の運搬や移動をします。ツアーで乗る船はエンジン付の大きな船です。)

ガンビエには水上ホテルもあります。昼過ぎにガイドツアーに参加し、そのままホテルに一泊、翌朝に朝市を見るという流れが、一番ガンビエを楽しめるプランだと思います。昼間だけではなく、夜や朝の村の様子まで見られるのも宿泊する良さです。

市民の日常が見える、ダントクパマーケット

次は、コトヌーにあるダントクパマーケット(Dantokpa Market)です。

西アフリカ最大のマーケットといわれています。何を基準に「最大」としているのかは分かりませんが、実際に歩いてみるとかなり大きいです。体感では東西400m、南北700mほどあります。

(広すぎて、中にいると自分がどこを歩いているのか分からなくなります、、。)

売られているものも幅広く、歯ブラシやバケツなどの日用品から、スパイス、野菜、鶏肉などの食料品まであります。一見すると雑多に店が並んでいますが、歩いていると果物エリア、日用品エリアというように、なんとなく商品ごとに場所が分かれていることに気付きます。

道幅は1mほどしかなく、メイン通りは人でごった返しています。一方で、脇道に入ると急に人が少なくなる場所もあります。生肉がそれほど多く置かれていないためか、大きな市場でよく感じる独特の臭いがあまりなかったのも意外でした。

そして、この市場の一番良いところは、観光客向けではなく、完全に市民の日常生活の一部になっていることだと思います。

小学校低学年くらいに見える子どもが、店頭に立って商品を売っている姿も見かけました。日本で市場を想像すると、販売しているのは大人や高齢者という印象があります。こうした何気ない光景からも、ベナンでは子どもが多いことを実感します。

マーケットの治安はそんなに悪くないです。スリが横行している訳ではないので、貴重品を盗りやすいところにしまわない、目立つ行動をしない、といった基本的なことを守っていればトラブルは起こりませんでした。貴重品の入ったバッグを前にかけて自分の見える範囲に置いておけば、安心して散策できると思います。

(写真に写っているのはヤムイモです。キャッサバとよく似ていますが、見分け方は、「先端が切られているのがヤムイモ、切られていないのがキャッサバ」か「円柱に近く太いのがヤムイモ、先端に行くにつれてしゅっと細くなっているのがキャッサバ」のどちらでも見分けられます。)

(ヤギを売っています。右端の子供はヤギの番をしています。)

近くには布を売っているエリアもあります。価格は1ヤード1000~1500フラン(約270~400円)。気に入った布を買って、仕立屋さんに服やバッグを作ってもらうのもおすすめです。

服なら上下セットで5000フラン(=1400円)ほどで仕立ててもらえます。仕立てにかかる日数は3日~1週間ほどです。その店の職人さんのレベルや忙しさにも依ると思います。既製品のお土産を買うよりも、自分で布を選びそれを現地で服に仕立ててもらうことで、自分だけの思い出作りになります。自分好みの柄・形なので、思い入れも湧きます。

(壁にうず高く積まれた布の中から自分の好きな布を選び、欲しい長さを伝えると切ってくれます。シャツ1枚で2ヤードほど使います。)

(これが完成品です。写真を仕立屋さんに見せて、日本でも着られそうな形に仕立ててもらいました。)

ダホメ王国の歴史が残る、アボメー(Abomey)

最後はアボメーです。

コトヌーから車で4時間ほど。タクシーは見つからない可能性もあるので、バスを探すのが良いと思います。料金は3000~4000フラン(約800~1200円)ほどで、ダントクパマーケットの近くから出ています。近年は観光インフラの整備が進んでいるようで、街にはきれいなホテルもいくつかあります。

(参照:https://visitabomey.com/en/visit/abomey-from-cotonou)

アボメーは、17世紀から20世紀初めまでベナン中南部で栄えたダホメ王国の首都だった場所です。

ダホメ王国は14代続き、それぞれの王様が自分を象徴するマークを持っていました。「水牛」「魚」「パイナップルと斧」など種類は様々。日本でいう元号のような感覚でしょうか。王様の名前だけを並べられるよりも、「この王様は水牛」と教えてもらった方が記憶には残ります。

(お土産コーナーで見つけた、各王のシンボルが描かれた布です。)

また、ダホメ王国では「アマゾン」と呼ばれる女性戦士集団が活躍しました。現在のベナンでも重要な存在として扱われており、街の中心には高さ20mほどの大きな像が建っています。

アボメーでは、1万フラン(約2700円)ほど払うと、4時間ほどかけてガイドが案内してくれます。

お土産を見るのも面白いです。アボメーで織られた布を使ったテーブルクロスや、木彫り、金属工芸品などが売られています。歴代の王様を象徴する動物や道具がデザインに使われているものもあり、歴史を知った後に見ると選ぶ楽しさが増します。

(アボメーで織られた布。私は日本の家族にテーブルクロスを買って送りました。)

そして、アボメーにはフェティッシュマーケットもあります。

ここにはブードゥー教の呪術に使われるものが並んでおり、鳥やネズミの剥製、犬やワニの頭蓋骨、生きたヤギなど、かなり種類が豊富です。死骸は処理されているため臭いはそこまで強くありません。ただ、動物の頭蓋骨などが普通の商品として並んでいる光景はなかなか見慣れません。

個人的には興味深い場所でしたが、見た目のインパクトがかなり強いため、人によって好みは分かれると思います。また、写真撮影の制限も厳しく、撮影する場合は1店舗ごとに500~1000フラン(約130~280円)ほど必要です。

(あまり良い気分にはなりませんでしたが、1つの宗教の形ですね。)

終わりに

今回は、ベナンでおすすめしたいガンビエ、ダントクパマーケット、アボメーの3か所を紹介しました。

水上で暮らす人々、生活用品が何でもそろう巨大な市場、ダホメ王国やブードゥー教の歴史。同じベナン国内でも、3か所で見られるものはかなり違います。

特に印象に残ったのは、観光地と人々の日常生活の距離が近いことです。ガンビエは現在も人が暮らす村ですし、ダントクパマーケットも市民が普段の買い物に使う場所です。観光客向けに整えられた場所を見るというより、その土地の日常に少し入らせてもらうような感覚があります。

日本から気軽に行ける国ではありませんが、ベナンを訪れる機会があれば、有名な場所を見るだけでなく、そこで暮らす人たちの生活にも目を向けてみると、より面白い旅行になると思います。