日本ルワンダビジネスコミュニティ(JRBC)運営メンバーの一人です。面白記事では主に、教育・社会福祉・ヘルスケアなどなどを担当させていただきます!

『Coronavirus in Africa: an opportunity for innovative investment』

記事リンク:

https://www.theafricareport.com/27782/coronavirus-in-africa-an-opportunity-for-innovative-investment/

みなさまこんにちは。土曜日は隔週でコラムを投稿します。

今週のコラムでは「アフリカのコロナウイルス:革新的な投資の機会」と題したこちらの記事を元に、この騒動の後のアフリカへの投資の機会についてじっくりと考えていきたいと思います。

どんな分野に投資チャンスがあるのか、またどういった視点で、アフリカの今を見ることができるのか、以前こちらの面白記事でみなさまにシェアした記事も合わせてまとめました。

本日ピックアップした記事によると、アフリカへの投資を考えるならば、今からお話しする3つの分野である「情報技術」、「電気通信(テレコム)」、「ヘルスケア」が、特に期待の持てる投資の機会となるのではないか?という視点でとりあげられています。

では、それは何故なのでしょうか。順番に考えていきたいと思います。


1. 情報技術(Information Technology)

このコロナウイルスの蔓延によって、様々な国でリモートワークが推奨され、世界中でオンラインでのテレビ会議などを導入した企業が増えたのではないかと思います。このシステムを提供する「Zoom.us」は、売上高が前年同期比約78%増の約1億8830万米ドル、GAAP(米国会計基準)ベースの営業利益は同92%増の約1060万米ドルとなり、増収増益となったと報告しています。米Microsoft「Teams」が4月29日(現地時間)に発表した第3四半期(2020年1~3月期)の決算の、売上高は15%増の350億ドル、純利益は26%増の108億ドル(1株当たり1ドル40セント)Linkと、それぞれの企業の売上は右肩上がりとなっているようです。

アフリカ各国でももちろんリモートワークは推奨されていますが、誰でもどこにいても簡単にインターネットにアクセスできる環境が100パーセント整っているとは言えません。

GSMAのモバイルインターネットに関するレポートによると、サハラ以南のアフリカでのインフラストラクチャの展開3Gカバー率は、2017年の63%から2018 年には70%に増加し、8000万人に提供できている状況であると言いますが、依然として実際にモバイルインターネットにアクセスできている人と、そうでない人のギャップが他の地域に比べて大きく開いています。

13ページの図ではモバイルインターネットの普及率が24%であると示しています。インターネットサービスが使えるエリアにいながら、実際には接続していない人の割合と人口カバー率のギャップが46%であり、インターネットの設備を持っていない人たちの割合とエリアカバー率のギャップが30%となっています。このことから、実際に多くの人々がモバイルインターネットを使用できる環境にありながらも、価格、識字能力やインターネットリテラシーなどの様々な要因により、満足に接続できていないことがわかります。Link(p.13)

(出典:Connected Society: The State of Mobile Internet Connectivity 2019, GSMA, P.13)

そこで、より多くの人々にインターネットアクセスの機会を提供するためのソリューションが求められています。そのために、アフリカ各国では、バルーンを用いたインターネットサービスの提供や、巨大な海底ケーブルを建設など、様々な取り組みが行われています。

面白記事 v.23(投稿:2020年4月27日)

面白記事 v.43(投稿:2020年5月25日)

これらの取り組みの発表記事や記者会見、そして昨年話題になったツイッター社のCEOのアフリカ訪問でも、人口構成や経済発展などアフリカの可能性について関心が高まっています。実際に人々がインターネットに接続できるようになれば、アフリカ の可能性を広げ、期待に応えられる日が来ることもそう遠くはないでしょう。これらの取り組みは始まったばかりであり、これからも確実に前進していく分野であると推察できるため、ここに参入・投資する価値について期待ができるのではないかということです。


2. 電気通信と電力(Telecom and Power)

コロナウイルスの蔓延によって、日本のスーパーマーケットなどをはじめとした様々な販売店もキャッシュレスの呼びかけを以前にも増して強化するようになりました。アフリカではそれよりも前から、モバイルマネーと言われるモバイル決済サービスが爆発的に人気を博していることはみなさまもご存知であると思います。

欧米や日本では銀行口座の普及率は90%以上を超えているものの、アフリカでは銀行口座の普及率が20%未満の国が多数あるため、そのギャップを埋めるために台頭したのが、携帯電話を活用したモバイル決済サービスや送金サービスです。銀行口座を持たない人でも、携帯電話のショートメッセージ(SMS)で手続や本人確認をすることで、金融取引を行うことができます。Link

この先駆けとなったM-pesaは、2007年にケニアで台頭し、東アフリカ全体にシェアを広げ、現在、利用者数は4000万人に到達しました。この4000万人の利用者のうち、スマートフォンを利用している人は25%にとどまっているようですが、アフリカでのスマートフォンの利用者数は年間10%のペースで増えてきていることから、市場の拡大が期待されていることがわかります。

面白記事 v.17(投稿:2020年4月14日)

では、これからの投資について考えたときに、このテレコム分野について新たに着目すべき点として、どのようなことが考えられるのか。前述したモバイルマネーの他に、「データプラン」に関する新しい見解について、以前紹介した記事をいくつかピックアップさせていただきます。

面白記事 v.28(投稿:2020年5月4日)

面白記事 v.44(投稿:2020年5月26日)

「アフリカ情報技術分野の需要が高まる!新ネットワーク×eコマース他について(動画あり)【面白記事 Vol. 48: 2020年6月1日配信】」

ちなみに、世界各国のデータプラン最安値の上位5カ国の1ギガあたりの平均データ料金の内訳は、

1位インド:$0.9、2位イスラエル:$0.11、3位キルギス:$0.21、4位:イタリア$0.43、5位ウクライナ:$0.46と1USDをはるかに下回っていることに対し、

アフリカ諸国のデータ料金の平均は、ケニア:$1.05、ルワンダ:$1.48、ウガンダ:$1.62、南アフリカ:$4.30と1USD を上回り、高額であることがわかります。Link

アフリカのとある国の話ですが、1GBそのものが高額なプラン展開しかなく、それぞれのユーザーは我慢してデータ容量を抑えて利用をしていたようです。しかし、「適切な価格設定は何か」ということを理解し、マーケティング方法を変えたことで、1GBあたりの料金プランを下げ、それよりも少しばかり値段の張る2GB,3GBまで手が届く仕組みを作ったことで、結果としてそのサービスの利用者も急増したという話を耳にしたことがあります。

携帯そのものを売ろうと努力することも大切ですが、データプラン自体を見直す事によって、収益アップにつながったということです。

現在はコロナウイルスの影響により、アフリカの各政府から、テレコム各社に対して、モバイルマネーの手数料を無償又は減額にするような指示が出ていることもあり、各社のサービスはよりユーザーにとって、敷居が低いものとなっています。しかし、このコロナ後、それぞれはどのような価格設定にしてこのサービスを提供することにするのか、コロナ前と同様に手数料を引き上げるのか、それともこのまま手数料を下げて提供していくのか、こういったプランに関しても、今後の動向に期待できるとともに、プラン料金に関してのマーケティングなど、テレコム分野に関してはこういった部分での投資や参入可能性もあると言えるのではないかと思います。

そしてこのように様々なインターネットに接続するための機器が使われることで、電力の消費量も高まることが容易に想像できます。ここでは詳しくは書きませんが、電力不足は今に始まった課題ではなく、長期間かけて取り組まれているため、この分野でも課題が解決されることで、電気通信分野もさらに伸びることでしょう。


3. へルスケア(Healthcare)

ヘルスケアの部分では最近様々なアプリケーションやプラットフォームのスタートアップなどについて注目が集まっていることはみなさまもご存知だと思います。

面白記事 v.40(投稿:2020年5月20日)

面白記事 v.41(投稿:2020年5月21日)

面白記事41でご紹介したように、特にデータの取り方、扱い方そして保存の仕方に着目し、紙ベースの記録からデジタル医療記録システムへの移行を支援するサービスの他、分析から決済システムまで、幅広く進化しソリューションを提供するようなスタートアップが注目されています。

アフリカのヘルスケア分野でもともと問題視されていたことの一つに、「病院での待ち時間の長さ」があります。アフリカの病院では1日中診察を待ち続けるということが日常茶飯事です。かく言う私も、以前ルワンダに住んでいた際にローカルな病院の皮膚科に行ったとき、外のベンチで6時間待たされて疲弊したことがありました。

空調がしっかり効いているわけではない場所で、具合が悪いとき何時間も何十人もいる人たちの中で待たなければならないことは、患者にとって大きな負担となります。このような課題を解決するために、アプリなどを使って医療従事者の紙面上の作業を電子媒体に変えるサービスや、問診の簡易化などを行うサービスが生まれたということです。

もちろんドローンなどの最先端の技術を活用したソリューションもこの分野では注目の産業であるといえます。

(ご紹介した本日の記事の中に、ルワンダで行われているドローンサービスの映像が紹介されている動画が配信されていますので、ご興味ある方はぜひご覧いただけるといいかと思います。)

このヘルスケア分野は、アフリカだけで活用ができるソリューションということではなく、アフリカから世界へと羽ばたくことが期待できる分野です。

以前からアフリカの現状に関しては様々な記事をもとにご紹介させていただいていますが、先日開催されたTICAD7の際にも共通認識となった「これからのアフリカは支援ではなく投資の時代だ」という言葉が繰り返し出てきたかと思います。まさにその通りであると常々感じています。

確か三年ほど前に、ルワンダのゴミ収集場に行った際、国内の収集場で集積される70〜80%の割合のゴミは生ゴミです。と言う説明を伺って驚いたことがあります。まだ電化製品等が出回り始めたばかりで、それを捨てる人がほとんどいないとのことでした。

今、まさに発展をしているその国のスピード感と、そのタイムリー感を実感し、感慨深いものを感じたことを思い出しました。

ということで、本日はこれから伸びていくアフリカの産業の3つの分野について考えてみました。あらゆるサービスや技術の裏には、その国々の発展と人々の生活が密接に関わっていて、それを紐解いていくことこそが、今後の発展に寄与するのではないかということをお伝えできていれば幸いです。

これからも毎日の面白記事ではアフリカの今を発信し続けてまいります。

引き続きお楽しみください。


関連記事:

  1. 「ATLAS & BOOTS BEST OUTDOOR TRAVEL BLOG 2020」 – Link
  2. Connecting Africa Through Broadband – Link
  3. The State of Mobile Internet Connectivity 2019 – Link
  4. Africa’s connectivity gap: Can a map tell the story? – Link

(インターネット回線をマッピングしたもの。:接続インフラストラクチャを最も必要としている人口と投資を行うべき場所を確認できます。) – Link

  1. ビデオ会議のズームは増収増益、新型コロナ対策特需は来期の追い風に」 – Link
  2. Microsoft決算、新型コロナの影響は“ミニマル” 「Teams」のDAUは7500万人超Link
  3. 「Connected Society The State of Mobile Internet Connectivity 2019」Link
  4.  – Link


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