★目次★
南アフリカ共和国(以下、南アフリカ)は、アフリカ大陸の中でも特に世界的なゴルファーを多く輩出している国です。約500もの整備された広いゴルフコースが存在しており、世界のメジャートーナメントで活躍する選手を次々と生み出してきました。(参考)
本記事では、南アフリカを代表する伝説的ゴルファーから、近年活躍している選手までをご紹介します。
◆なぜ南アフリカはゴルフが強いのか?
参考:Why Are There So Many South African Golfers?
①一年中ゴルフをプレーできる温暖な気候
一年を通して晴天の日が比較的多く、温暖な気候のため、一年中プレーすることができます。
②豊富なコース
国土が広く、自然豊かな南アフリカでは約500もの多様なゴルフコースが存在します。標高の高いコースや海岸沿いのコースなど、様々なコースがあることでバランスのいい選手が育ちやすいとされています。また、南アフリカの芝は固く、正確なショットを打つために高い技術が必要となるとのことです。
国内のゴルフコース数はアフリカ大陸の中でも突出して多く、世界でも12番目に多い国とされています。その他、ゴルフコースが多いアフリカの国としては、モロッコ、ケニア、エジプトなどが挙げられますが、それぞれ約40コースにとどまっています。(参考)
③日常的にゴルフに触れる文化
南アフリカでは、比較的お手頃にゴルフコースを利用できます。そのため、同国内のスポーツ文化の一つとして根付いており、小さい頃からゴルフに触れる機会があることも、ゴルフ選手を輩出しやすい理由であると言えます。
④財団の存在
後に紹介するアーニー・エルスは「アーニー・エルス&ファンコート財団」を設立し、恵まれない環境にある若い選手を育てる土壌をつくりました。
⑤プロゴルフツアーの存在
南アフリカには世界6大ゴルフツアーの1つである「サンシャインツアー」があり、レベルの高い選手と戦うことができます。また、勝利すれば賞金やヨーロッパのツアーへの出場権を手に入れることができます。
このように、十分な練習環境や若い選手が育つための制度があって南アフリカから優秀なプロゴルファーが輩出されているのです。
◆南アフリカ出身の有名な選手紹介
1. ボビー・ロック(Bobby Locke)
独特のパッティングスタイルと強烈な勝負強さで知られ、全英オープンを4度制した南アフリカゴルフ界の先駆者的存在。
南アフリカ人として初めて世界的な成功を収め、後世の選手に大きな影響を与えました。
| 生年:1917年 出身:南アフリカ 全英オープン優勝数:4回 南アフリカツアー:通算38勝 |
参考:
強すぎてアメリカ追放となった南アのレジェンド「ボビー・ロック」 | ゴルフネットワーク
2. ゲーリー・プレーヤー(Gary Player)
黒のウェアを好んで着用していたことから、「南アの黒豹」「ブラックナイト」の愛称で親しまれる、南アフリカが誇るゴルフ界のレジェンド。
29歳で65年「全米オープン」で優勝して以降、ベン・ホーガン、ジーン・サラゼンに次いで史上3人目のキャリアグランドスラムを達成しています。
| 生年:1935年 出身:南アフリカ ヨハネスブルグ 身長:168cm 通算勝利数:米国 24勝(メジャー優勝回数 9回…マスターズ3回、全英3回、全米オープン1回、全米プロ2回) |
参考:
ゲーリー・プレーヤー プロフィール|GDO ゴルフダイジェスト・オンライン
3. アーニー・エルス(Ernie Els)
長年にわたり世界のトップで活躍し、その滑らかで力強いスイングから「ビッグ・イージー(The Big Easy)」の愛称で親しまれる南アフリカを代表する名選手。
9歳でゴルフに触れ、14歳で本格的に競技を開始。1989年にプロ転向して以来、PGAツアーと欧州ツアーの両方で勝利を重ね、世界ゴルフ殿堂入りを果たしています。
2003年・2004年には欧州ツアー賞金王に輝き、欧米を往復しながら国際的に活躍。2005年には膝の大怪我に見舞われたものの、翌06年には「ダンヒル選手権」で復帰戦優勝という劇的な復活を遂げました。
その後も競技を続け、2012年には約10年ぶりとなるメジャー制覇(全英オープン)を達成。キャリア晩年まで存在感を示し続けました。
また、社会貢献にも積極的で、「アーニー・エルス&ファンコート財団」を設立し、若きゴルファーの育成にも努めています。
| 生年: 1969年 出身:南アフリカ ヨハネスブルグ 身長:187cm 通算勝利数:米国 19勝 (海外メジャー 4勝) 欧州 22勝 アジアン 3勝 |
参考:
4. レティーフ・グーセン(Retief Goosen)
南アフリカが生んだ国際的ゴルフスター。欧州ツアーで力を磨き、2001年・2004年の U.S. Open (全米オープン)で優勝を果たし、世界のトップに君臨した実力派プロ。
| 生年:1969年 出身:南アフリカ ポロクワネ 身長:180cm 通算勝利数:米国 7勝 (海外メジャー 2勝) 欧州 12勝 アジアン 5勝 |
参考:
5. トレバー・イメルマン(Trevor Immelman)
5歳でゴルフを始め、南アフリカで数々のアマチュアタイトルを獲得。
その後、1999年に17歳でプロに転向し、翌2000年には南アフリカ国内ツアーで初優勝。
以来欧州ツアーを主戦場に活躍し、2003年には国別対抗戦「WGCワールドカップ」でロニー・サバティーニと組み南アフリカを勝利に導きました。2006年に米国ツアーへ本格参戦し、「シアリスウェスタンオープン」で優勝。賞金獲得額7位となり、最優秀新人に選ばれ、2008年、悲願のメジャー制覇をマスターズで果たしました。
| 生年:1979年 出身:南アフリカ 身長:179cm 通算勝利数:米国 2勝 (海外メジャー 1勝) 欧州 3勝 |
参考:
6. ガリック・ヒーゴ(Garrick Higgo)
9歳で父親を交通事故で亡くすが、母国の英雄ゲーリー・プレーヤーから届いた励ましの手紙が成功の道標となりました。
プロ転向した2019年にサンシャインツアーで初勝利を挙げると、2020年9月の下部チャレンジツアーを兼ねた欧州ツアー「ポルトガルオープン」で初優勝。2021年4月「グラン・カナリアオープン」、5月「カナリア諸島選手権」と立て続けにタイトルを獲得。海外メジャー「全米プロゴルフ選手権」に続くPGAツアー2戦目の「パルメット選手権」で同ツアー初優勝し、2025年「コラレスプンタカナ選手権」で4年ぶり2勝目を飾りました。
| 生年:1999年 出身:南アフリカ ヨハネスブルグ 身長:185cm 通算勝利数:米国 2勝 欧州 3勝 |
参考:
7. シャール・シュワルツェル(Charl Schwartzel)
2002年に当時欧州ツアー史上3番目の若さでプロ転向。
先に紹介したアーニー・エルスが設立したジュニア育成機関に所属していました。
早くから才能を高く評価されていましたが、ブレイクしたのは2010年で、シーズン序盤に欧州ツアーで2連勝を挙げ、初めてメジャー4大会すべてに出場し、3度トップ20入りを果たす活躍を見せました。そして翌2011年、マスターズで大混戦を制して悲願のメジャーチャンピオンとなりました。
| 生年:1984年 出身:南アフリカ ヨハネスブルグ 身長:180cm 通算勝利数:米国 2勝 (海外メジャー 1勝) 欧州 10勝 LIV 1勝 |
参考:
8. ルイ・ウーストハイゼン(Louis Oosthuizen)
幼少期から才能を高く評価され、アーニー・エルスが1999年に立ち上げたゴルフ基金から経済的サポートを受けプロの道を歩んだ。そのため、シャール・シュワルツェルと交流がある。
2010年の全英オープンでは圧巻の内容でメジャー初制覇を達成し、2位に7打差をつける圧勝。
2016年「マスターズ」最終ラウンドでは16番パー3で放った球が同組選手のボールに当たりながらホールインワンとなり話題になりました。
その温和な表情から「シュレック」の愛称で親しまれています。
| 生年:1982年 出身:南アフリカ モーゼルベイ 身長:178cm 通算勝利数:米国 1勝 (海外メジャー 1勝) 欧州 10勝 アジアン 1勝 |
参考:
9. ブランデン・グレース(Branden Grace)
南アフリカ出身のプロゴルファーで、欧州ツアー・米ツアーの両方で複数勝利を挙げてきた実力者。
ラグビー、クリケット、フィールドホッケーなど複数のスポーツを経験した後、15歳からゴルフに専念。アーニー・エルスが立ち上げた財団で指導を受け実力を伸ばした。2007年にプロ転向し、2012年には「ヨハネスブルクオープン」での初優勝を含め、南アフリカ開催の欧州ツアーで2週連続優勝、シーズン4勝を挙げました。2017年の全英オープンではメジャー史上最少スコアとなる「62」を記録しました。
| 生年:1988年 出身:南アフリカ プレトリア 身長:178cm 通算勝利数:米国 2勝 欧州 9勝 LIV 1勝 |
参考:
おわりに
いかがでしたか?
南アフリカでは、恵まれた気候や豊富なゴルフコースに加え、歴史あるジュニア育成制度や地域ツアーの存在が、世界で活躍するプロゴルファーの輩出につながっています。
これからの南アフリカの選手にも期待が寄せられます。
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