★目次★
「ベナン」と聞いて、何が思い浮かびますか?
そもそも、場所が分かりますか??
ベナンは、日本ではあまり馴染みのない国ですよね。私も、ベナンに関わりを持つまでは「ベナン、、?アフリカにありそうな名前だな」という程度の認識でした。
しかし、日本語学校があったり、バスケットボール男子日本代表の八村塁選手のお父さんがベナン人だったりと、実は日本とつながりがあるベナン。本日は、そんなベナンの「今」を紹介します!
ベナンってどこにある?
ベナンはナイジェリアの左隣にある細長い国です。
ベナンの食事情
まずは食事です。
ベナンでは主食の種類がかなり多く、毎日のように違ったものを楽しむことができます。
主食①「パット」×魚・肉等のソース
代表的なのが「パット」です。これは、とうもろこしの粉を練って固めたもので、ソースや魚・肉などの主菜と一緒に食べます。価格はソースも含めると200~300フラン(=60~80円)ほど。

(これがパット。このときのソースはトマトソースでした。ソースは辛いものが多く、四川料理まではいかずとも、似た類いで口の中がひりつきます。)
主食②「コム」×魚・肉等のソース
「コム」も似たタイプの食べ物で、キャッサバの粉を練って餅のような状態にしたものです。こちらもソースや魚、肉などと一緒に食べます。

(こちらがコムです。基本的に手で食べます。インドカレーのように、コムをちぎる→ソースにつける→具材といっしょに口に入れる、という流れです。)
主食③「米」×日本人の口に合う「アタッシ」
個人的に一番お気に入りなのが「アタッシ」です。米にピリ辛のトマトソースをかけた料理で、ゆで卵が乗っていることも多いです。店により多少味が変わるものの(辛さ、トマトの酸味の強さなど)、大枠の「トマトベースのピリ辛ソース×米」という組み合わせはどの地域も共通です。味付けが日本人にも比較的なじみやすく、200~300フラン(=60~80円)ほどで食べられます。

(お米は日本の米とタイ米の間くらいのぱらつき具合です。ソースはトマトベースのピリ辛ですが、そこまで辛くないです。コンビニのカップ担々麺で辛味ソースを1/3入れたくらいの辛さです。伝わりますか、、?)
主食④「ヤムピレー」×魚・肉等のソース
そして、もう一つお気に入りなのが「ヤムピレー」です。ヤムはヤムイモ、ピレは英語に訳すと「Pounded(つぶされた・たたかれた)」という意味です。名前の通り、ヤムイモを練って餅状にしたもので、こちらもソースや魚、肉などと一緒に食べます。価格は200~300フラン(=60~80円)ほどです。

(ピーナッツソースと牛肉です。ヤムピレーは芋の甘さを少し感じ、ピーナッツソースとの相性がばっちりです。)
日本でいう「ご飯」のように、主食そのものにいくつもの選択肢があるのが面白いところです。
デザート①安くて美味しいパイナップル
また、ベナンではパインも安く、かなり大きなものでも1個あたり300フラン(=80円)ほど。小さめなら100フラン(=30円)程度で買えることもあります。

(パイナップルをその場で切ってくれます。色は白いですが、とても甘いです。)
デザート②砂糖とミルクに混ぜて食べる「タピオカ」
ベナンで生活していて、個人的に「面白いな」と思ったのがタピオカです。
日本ではドリンクに入っているものを想像しますが、ベナンでは砂糖と甘いミルクをいっしょに混ぜて温かいうちに食べます。
タピオカの作り方は、「キャッサバを細かく切る→遠心分離機を使って個体と液体に分離→このとき液体の方がタピオカ」です。

(食感は同じですが、粒の大きさは日本のタピオカよりはだいぶ小さく、BB弾ほどです。「日本では紅茶やジュースと一緒に食べるよ」と伝えると、周りの人は不思議がっていました。)
一方、タピオカを遠心分離機にかける中で出た個体の方は「ガリ」と呼ばれ、アタッシと混ぜて食べることもあります。
日本でおなじみの食材が、実はベナンの身近な農産物から作られていると知ると、少し不思議な感じがしますね。

(豆多めのアタッシにかけている白い粉がガリです。食感の変化を楽しめます。)
ベナンの物価
では、実際に生活するとどのくらいお金がかかるのでしょうか。
身近な食材をスーパーや市場で調査してみました。スーパーと言っても街中の「Super Marche」と書かれている店に野菜は置いていないので、後述の大きなスーパーマーケットで調べてきました。野菜は街中の市場で調べてきました。
| 食材名 | 価格 |
| 卵 | 100フラン(=30円)/1個、2700フラン(=700円)/30個 |
| たまねぎ | 1300~1500フラン(=350~400円)/1kg(中6~7個) |
| キャベツ(小さめ) | 800フラン(=220円)/1玉 |
| バナナ | 1000フラン(=300円)/1kg(=5本前後) |
| 鶏もも肉 | 4500フラン(=1200円)/1kg |
| 豚肉 | 4300~5500フラン(=1100~1500円)/1kg |
| 牛肉 | 6000~7000フラン(=1600~1900円)/1kg |
一番大きな都市であるコトヌーでは、30円前後の誤差はあれど、相場価格はこれくらいです。(地方に行けば安くなります。)
卵は30個という単位で買うと安くなります。日本だと4個、6個、10個がよく見る単位ですが、ベナンでは、卵を冷蔵庫で保存する文化がないからか、1個ずつor30個まとめて、のどちらかです。
「アフリカ=何でも安い」というイメージがあるかもしれませんが、実際にはそう単純ではありません。
特にコトヌーでは、「Erevan」という輸入品を中心に扱っている大きなスーパーがあります。日本でいうとコストコのような、かなり大きなスーパーです。街中の市場ではなかなか肉を見かけないのですが、ここでは手に入れることができます。一方で、野菜は輸入品が中心で、定番の野菜はそろっているものの、かなり高く感じるものもあります。
例えばニンニクは1kg(25玉ほど)で10000フラン(=2700円)ほど。一方街中では1玉70円ほどで手に入れることができます。
つまり、「スーパーに行けば安い」「市場なら何でも安い」と一概には言えず、買う場所によって価格がかなり違う印象です。

(内装。食材から日用品、家具までなんでもあります。)

(外装)
発展の波が来ている街
ベナンで生活していて強く感じるのが、「まさにこれから発展していく途中なのだな」という感覚です。
移動手段としては、「ゼミジャン」と呼ばれるバイクタクシーが非常に身近な存在です。黄色いベストを着ていることが多く、コトヌーでは1kmあたり100フラン(=30円)程度が一つの目安になります。またトライシクル(東南アジアでいうトゥクトゥク)やタクシーも少数ながら走っています。ベナンではGozemとYangoという2つの配車アプリがあり、Gozemではトライシクルとタクシーの両方、Yangoではタクシーのみ、オンラインで予約できます。なかなか見つけられないので、配車アプリを利用した方が便利です。Gozemは位置情報が正しくないことがあるらしく、Yangoの方がおすすめです。バイクタクシー(ゼミジャン)は配車サービスがないのですが30秒に1回くらいすれ違うので簡単に見つけられます。

(左端の黄色い服の運転手がゼミジャンです。コトヌーはヘルメットの取り締まりが厳しく、ゼミジャンに乗ると必ずヘルメットを渡されます。違反すると5000フラン(=1400円)の罰金が科されます。余談ですが、スピード違反など免許に傷がつくような違反で捕まりそうな時でも20000フラン(=6000円)ほどの賄賂を渡せば解決できるそうです。新興国に汚職はつきものですね、、、)
ゼミジャンTips①:値段交渉などで「高すぎ!」と言いたいときには、フォン語で「エヴァヒ」と言います。(フォン語はベナンの南部で広く使われている現地語です。)
ゼミジャンTips②:最初に言われる値段の6~7割が適正な価格です。1kmあたり100フラン程度(夜は少し高くなる)を目安に、運転手に掛け合ってみてください。「最初に低い値段を言い、運転手に渋られたら中間くらいの値段に譲歩する」「運転手が頑なに下げなかったら、もういいよ、と去る」この2つを試すと、多くの場合、値段を下げてくれます。
以上2つのTips、せっかくなので、現地で使ってみるのも面白いかもしれません。
街の印象としては、マニラなど東南アジアの首都と比べると交通量は体感で3分の2ほど。そして、高い建物が少なく、多くの建物が2階建て以下です。そのため、都市でありながら街全体がかなりすっきりして見えます。ただ、まだ数カ所ですが、幹線道路の上を別の幹線道路がまたいで走っている場所もあり、徐々に街が立体的になってきています。数年後の姿が楽しみです。
また、空港周辺まで行くと、高級住宅街が広がっていて、おしゃれなカフェや大きくてきれいな建物がたくさんあります。

(これで500円程度。現地に住んでいると高いなと感じてしまいますが、もちろん美味しかったです。)
場所:
つまり、ベナンの街を一言で表すのは難しく、「昔ながらの雰囲気が残る場所」と「新しく発展している場所」が同じ街の中に混在しています。こうした景色を見ると、今まさに街が変化している途中なのだということを実感します。
ベナンで感じる「発展途中」の面白さ
日本で生活していると、街が完成された状態にあることを当たり前に感じてしまいます。道路があり、コンビニがあり、大きなスーパーがあり、高層ビルがあり、電車やバスが走っている。しかしベナンでは、それらがまだ発展の途中にあります。だからこそ、同じ都市の中でも、昔ながらの市場のすぐ近くに新しい建物ができていたり、バイクタクシーが大量に走っている一方で、おしゃれなカフェが増えていたりと、変化を感じる場面が多くあります。
食事についても同じです。とうもろこしやキャッサバ、ヤムイモといった現地の食材を使った伝統的な料理が日常にある一方で、大型スーパーに行けば輸入品を購入することもできます。
「昔ながらのベナン」と「これからのベナン」が同時に存在している。これが、実際に生活してみて感じるベナンの面白さなのかもしれません。
今回は、ベナンの食事や物価、街の様子について紹介しました。
まだまだ日本では知られていないことも多いベナンですが、実際に暮らしてみると、想像していたアフリカとは違う景色がたくさんあります。
ベナンを訪れる機会があれば、観光地だけではなく、スーパーや市場、街中の建物、移動手段などにも注目してみてください。
そうすると、今まさに発展しているベナンの「今」を、より身近に感じられるかもしれません!

より複合的にベナンを知りたい方は、こちらのどんな国シリーズをどうぞ!
