日本ルワンダビジネスコミュニティ(JRBC)運営メンバーの一員。面白記事では主にロジスティクスやサプライチェーン、また農業分野などを担当させていただきます。

みなさま、こんばんは!

さて、金曜日はアフリカの農業セクターに関する話題をお届けいたします。

本日は東アフリカを中心に食料の安全保障を脅かしているサバクトビバッタの大群に対する国際機関の取り組み、そして深刻な干ばつの影響を受けているモロッコの小麦生産の現状に関する記事を2本ご紹介しています。

どちらも非常にタイムリーな話題ですので、ぜひお読みください!


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記事1:「EU;FAOに対して1,500万ユーロもの追加寄付を実施」

『Food and Agriculture Organization (FAO) welcomes additional €15 million from the European Union to fight Desert Locusts and their impacts on food security』

記事リンク:

https://www.africanews.com/2020/07/08/coronavirus-africa-food-and-agriculture-organization-fao-welcomes-additional-15-million-from-the-european-union-to-fight-desert-locusts-and-their-impacts-on-food-security/

内容と背景:

本日はまずはじめに、東アフリカを中心に起きているバッタの大量発生問題に対する欧州連合(以下:EU)の新たな対応に関してお伝えさせていただきます。

東アフリカや中東、インドなどで大量発生し、作物を食い荒らしているサバクトビバッタ。現地での被害は寛大であり、食料の安全保障への懸念が急速に高まっています。

そこで、国連食糧農業機関(以下:FAO)の事務局長であるQU Dongyu氏の話によると、この度東アフリカ地域で新たに発生しているバッタの大群に対応するため、EUがFAOに対して1,500万ユーロもの寄付を行ったようです。EUは今年2月にもFAOに対して1,100万ユーロの寄付を行っており、持続的な支援を実施していることがうかがえます。

FAOの支援により、ソマリア全域とエチオピアの一部などを占めるアフリカの角とイエメンでは今年1月以来、約5兆ものイナゴが処理されたと推定されており、700万人分の食糧に相当する100万トンもの作物が荒廃から免れています。

しかし、今年春の大雨が繁殖に理想的な環境を作り出してしまい、春以降エチオピア、ケニア、ソマリア、スーダン、南スーダンとイエメンで再び新たな大群が発生したとみられています。さらにコロナウイルスのパンデミックが外部からの支援などの取り組みを困難にしたこともあり、被害が悪化しているようです。

もともと今回のバッタ発生以前から東アフリカでは2,500万人、イエメンでは1,700万人もの人々が飢餓に直面していることもあり、これらの地域では食糧の安全保障が深刻に脅かされていると考えられます。さらにFAOが提供する最新のデータによると、東アフリカで発生しているバッタの大群がこれまでも移動が確認されているインドやパキスタンだけでなく、新たに西アフリカへと移動する可能性を秘めているようであり、他地域へと被害が拡大する懸念も示されています。

この問題に対しては政府による監視や調整、技術的アドバイス、および備品や機器の調達を支援しているFAOの他にも、様々な国際機関が独自で農村の生活を守るため、被害を受けた生産者に対する農業パッケージ、家畜の獣医ケア、また現金の提供などを行っています。

FAOは今回の東アフリカでの新たな大群発生への対応措置として、3億1,160万ドルもの支援要請を発表しており、これまでに中国やカナダなど各国政府、また国際機関からEUの寄付を含む合計1億7,890万ドルもの支援金を受領したようです。

FAOは追加の資金がなければ防除活動は今年9月か10月頃に減速または停止してしまう可能性があると述べており、バッタの監視、予測、制御を使命とし、約50年間にわたりサバクトビバッタ情報サイトの運営も行うFAOが今後も中心となり、各パートナーと協力して対応を継続させることが不可欠と言えそうです。


記事2:「モロッコ;干ばつの悪化により小麦の生産量が60%減少」

『North African Wheat Production Drops By 60%』

記事リンク:

内容と背景:

続いても農業セクターから、モロッコにて干ばつの悪化により小麦の生産が60%も減少しているというニュースをお届けいたします。

近日の熱波と乾燥した気象条件がモロッコの農業生産に負担をかけており、アメリカ合衆国農務省(USDA)は同国で小麦生産が60%減少、さらに穀物の生産も42%減少するだろうと推定しています。

これを受け、モロッコ政府は国内消費者の需要を満たすため、輸入量を増加させています。同国の小麦輸入は過去2年間ですでに大幅な増加をみせており、2018年が370万トン、2019年が510万トン、今年はすでに580万トンを記録しています。

一方で、ここ数ヶ月間モロッコ政府は複数のイニシアチブを実施し、ダム保持率の改善やインフラ開発に取り組んでいることもあり、5月中旬から6月にかけての小麦生産量は改善しつつあると発表しています。

面白記事では以前複数回にわたり、北アフリカで柑橘類や野菜などの作物の生産や輸入が好調であるとお伝えさせていただいたかと思います。今回の記事でも少し触れられていますが、小麦生産が減少傾向にある中、これら他の作物の好調な生産が同国の農業GDP損失を5%以下に抑えることができるのではないかとの見解がモロッコ農業省から発表されています。

今回の記事ではモロッコに焦点が当てられていますが、チュニジアやアルジェリアなど他の北アフリカ諸国も貧しい収穫や生産の減少など同様の影響を受けています。一方で灌漑地域の広いエジプトは深刻な干ばつによる農業への影響を免れています。

農業セクターでは地域や作物ごとで外部要因に起因する状況が異なるため、今後も多角的な角度から様々なニュースをお伝えできればと思います。

関連記事には北アフリカで柑橘類や野菜などの作物の生産や輸入が好調であるとお伝えさせていただいた過去の記事を集めましたので、ご関心のある方はぜひお読みください。

関連記事:

  1. 「面白記事v.40(投稿:2020年5月20日)記事3」Link
  2. 「面白記事v.69(投稿:2020年6月26日)記事1/2」Link
  3. 「面白記事v.75(投稿:2020年7月3日)」Link

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