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みなさま、こんばんは!

今年7月の投稿で、アフリカ大陸にて東アフリカを中心にサバクトビバッタが大量発生し、作物を食い荒らしていることから、食料の安全保障が深刻に脅かされているとお伝えさせていただいたかと思いますが、本日はこの話題に関連した続報をお伝えさせていただいております。

ぜひ以前の記事と合わせてお読みください!


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記事:「東アフリカで再び起きているサバクトビバッタの大量発生に対し、農民らが不安を示す」

「Farmers worry as locusts return to East Africa」

記事リンク:

https://global.chinadaily.com.cn/a/202011/24/WS5fbc5bcfa31024ad0ba95fa4.html

内容と背景:

今年7月の投稿で、アフリカ大陸にて東アフリカを中心にサバクトビバッタが大量発生し、作物を食い荒らしていることから、食料の安全保障が深刻に脅かされているとお伝えさせていただいたかと思いますが、本日はこの話題に関連した続報をお伝えさせていただきます。

もともと今年1月ごろから、ソマリア全域とエチオピアの一部、またイエメンで大量発生が確認されていたサバクトビバッタですが、今年春の大雨が繁殖に理想的な環境を作り出してしまい、春以降ソマリア、エチオピア、イエメンに加え、ケニアとスーダン、また南スーダンでも新たな大群が発生したとみられています。現在エチオピア、ケニア、ソマリア、南スーダン、ウガンダ、またタンザニアでは合計2,020万人が深刻な食料不安に直面しているとする国連食糧農業機関(FAO)のデータからもお分りいただける通り、これらの地域では従来から飢餓に直面する人々が多く存在することから、食料危機がさらに深刻化しないよう、各国政府や国際機関からの寄付を受領したFAOが持続的な支援を主導してきました。

そこで本日ピックアップした記事によると、エチオピアとソマリアで繁殖した大量のサバクトビバッタが現在再びケニア、またタンザニアの北部にまで飛来しているようです。ケニア農業省の内閣官房長官であるPeter Munya氏は今月22日に、マンデラ、ワジル、ガリサなど国内の複数の群にて、新たなサバクトビバッタの群れを確認したとの報告を発表しています。

Munya氏は、ケニアでは今年9月までにサバクトビバッタの駆除に成功した一方、エチオピアとソマリアでは根絶に至らなかったと述べ、東アフリカ全域で駆除に取り組むべき状況の中、地域内での協力体制の欠如が、再発を招いてしまったとの見解を示しています。

再びサバクトビバッタが大量発生していることを受け、Munya氏はFAOなどの開発機関らとともに、追加で2,920万ドルもの支援金を確保したと述べています。さらに、ケニアでは現在認証された種子や肥料の配布が行われており、スプレー機の再動員も計画していることから、第二波に備えた準備体制は万端であるとの見解を示しています。これに対し、FAOのケニア担当ディレクターであるCarla Mucavi氏も、第二波に対処するための行動計画は既に出来上がっており、FAOは危機に対処するために必要な支援を提供し続けると述べています。

FAOは、現在ソマリアとエチオピアで生息している翅のない幼虫状態のサバクトビバッタが群れを形成し、今月末から12月の2週目にかけて再びケニア北部に飛来する可能性があるとの予測を発表しています。さらに、最近降雨が確認されているケニア北東部の砂地では、バッタが産卵を行う可能性があり、大量発生が深刻化する可能性があるとも述べています。

記事によると、現在はソマリア、エチオピア、ケニアに加え、エリトリア、スーダン、またエジプトでも集中的な空中および地上管制作戦が実施されているようです。

サバクトビバッタはどんな作物も食い荒らし、農業や牧畜家族が依存している作物や牧草地を破壊すると言われています。初期にFAOから発表されているデータによれば、エチオピアだけでも800平方マイル近くの耕作地と、5,000平方マイル以上もの牧草地が破壊され、35万メートルトン以上もの穀物が失われています。また世界銀行は、作物や家畜等の資産への損害を含むサバクトビバッタの大量発生による損失は、東アフリカ地域とイエメンで合計8.5億ドルに及ぶと推定しています。

東アフリカでは人口の約80%が農村地域に住んでおり、生計を農業に依存しています。農業は東アフリカで最も重要なセクターの一つであるだけに、サバクトビバッタの大量発生が農業セクターにこれ以上深刻な被害を与えることのないよう、また食糧危機をさらに深刻化させることのないよう、各国政府や国際機関が協力体制を築き、完全な駆除が実現することを願ってやみません。

以前6月の投稿では、ケニアにてコロナウイルスの影響によりタンザニアからの輸入が困難となったことから国内でのオレンジ生産が盛んになったというニュース、また7月の投稿では、ソマリアにて近年バナナ産業が復活しバナナの対外輸出が好調であるというニュースをお伝えさせていただいたかと思いますが、オレンジもバナナもサバクトビバッタによる食い荒らし被害を受けている代表的な作物の一つであるため、両国での生産および輸出好調が今後も継続するのか、気になるところです。新たなデータが出た際には、共有させていただきます。

関連・参考記事:

  1. アフリカの農業セクターを脅かすバッタの大群と深刻な干ばつ【面白記事 Vol. 87:2020年7月17日配信】Link
  2. エジプトで農作物の輸出が好調!他;ソマリアのバナナ産業に関する話題(動画含む)【面白記事 vol. 75:2020年7月3日配信】Link
  3. 農業セクターにおけるCOVID-19の影響;南アフリカとケニアの事例【面白記事 Vol. 69:2020年6月26日配信】Link
  4. 「Q&A: The impact of desert locusts in the Horn and Eastern Africa」Link
  5. 「Locust Swarms Cause Problems for Food Security and Export in East Africa」Link
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