カメルーン在住の某邦人です。カメルーンや仏語圏アフリカに関する情報を発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

カメルーン在住の外山です。今回の記事では、カメルーンの公用語の一つであるフランス語に焦点を当てて、紹介します。具体的に、カメルーンで話されるフランス語の語彙や表現上の特徴をこの記事では紹介していきます。

フランス語については、筆者は学生時代にフランスに1年半在住経験があり、カメルーン着任前から元々、基本的に仕事や生活において問題なく使用できるレベルにありました。ただ、着任当初は現地特有のアクセントやリズム感、そしてフランスとは微妙に異なる語彙に苦労し、何度も聞き返した記憶があります… カメルーンに着任して1年以上経った今では、現地の人と基本的に問題なく会話ができるようになりました。

カメルーンで1年以上暮らして分かったカメルーンフランス語の発音・表現・語彙の特徴をこの記事では紹介してまいります。一部マニアックな内容や、フランス語学習者向けの内容もありますが、読者の皆様の関心ごとに合わせて、お読みいただけますと幸いです。

とあるヤウンデ市内のレストランのメニュー(フランス語表記)。小綺麗なレストランで食べると、大体一皿1,000円以上します…日本とあまり変わりません。

発音の特徴:

基本的にカメルーンのフランス語は、他のアフリカの仏語圏と似ているリズム感・発音だと思われがち…ですが、カメルーン独特の特徴がいくつかあります。

※ただ、カメルーンは非常に広く、多言語国家であるため、「カメルーンの発音」を一括りにすることはできません。地域差・社会層・言語背景によって大きく異なります。この記事で紹介する発音の特徴は、筆者の関わりのある周りのカメルーン人や、テレビ・メディアで見聞きするカメルーン人を参考にしている旨、ご承知おきください。

Rは巻き舌!?

フランス語のRは、ヨーロッパのフランス語では基本的に喉を震わして発音されます。よくフランス語学習者が苦手とする発音ですね。カメルーンの南部においても、フランス式(喉音)の発音も聞かれます。

その一方で、チャドに近い北部においては、Rを巻き舌で発音する傾向が見られます。南部においても、言葉を協調して発音したい場合には、Rをあえて巻き舌で発音する方も見られます。

2025年の大統領選後にあった国内の混乱を報道するフランス語の国際メディア「TV5 Monde」のニュース動画。ガルア(カメルーン北部)の特派員は、「R」を巻き舌で発音しているのがお分かりいただけると思います。

参考資料: Cameroun : des tensions dans plusieurs villes du pays

TRとDRの発音は英語みたい!?

南部では、TRとDRの発音については、「チュル」や「ジュル」のように発音される傾向があります。英語の発音(「Train」や「Drain」)を想像していただくと、わかりやすいと思います。

例えば、数字の「3」を意味する「trois」は「チュルワ」のような発音になります。

ヤウンデの野菜の値段を紹介するニュース動画。インタビューされた女性(0:20あたり)が3000(Trois milles)のことを「チュロワ ミル」と発音しています。  

参考資料:https://youtube.com/shorts/TdIXc48bGrg?si=tKEr2gaQcmJDzGa4   

鼻母音の扱い

鼻母音の発音も地域差が顕著です。

例えば、「Manga」(カメルーンでよくある苗字)の発音は、ヤウンデでは鼻母音で発音(モンガ、のような発音)なのに対して、ドゥアラでは鼻母音ではなく、日本語のように発音される傾向があります。

「M」、「N」で始まる単語が多い。そしてその発音の方法は・・・

カメルーンでは、地名や人物など、「M」、「N」で始まり、すぐに子音が来る単語が非常に多く見られます。例えば、有名なサッカー選手の「Mbappe選手」や、旅行者の多くが利用されるだろうヤウンデの国際空港の名前である「Aéroport international de Yaoundé-Nsimalen」が挙げられます。旅行者が食べたいであろうカメルーンの現地料理「Ndolé」もNで始まり、すぐ後に子音がきますね。

ここで問題となるのは、発音の仕方です。フランス語には、単語の最初の文字が子音の「M」や「N」で、そのあとすぐに別の子音が来る(例えば、「Nsimalen」など)という言葉は元々存在しないため、発音方法が初見では分からないのです。なので、多くのフランス人は同サッカー選手のことを「Em-bappé(エムバペ)」と発音し、空港の名前も「Enn-Simalen(エヌシマレン)」と発音します。

ただ、カメルーン人に言わしてみると、これらのフランス人風発音は間違っており、正しくは、あくまで「M-bappe」(最初の「M」は唇を軽く結んで発音)、「N-simalen」(最初の「N」は、軽く「ぬ」と発音するようです。

ただ、筆者はカメルーン風の発音が慣れず、難しいため、フランス人風の発音で通させてもらっています(汗)

ヤウンデの国際空港の出発兼到着ロビー。登場ゲートは3つほどしかなく、かなりこじんまりした空港です。

その他の特徴

  • イントネーション:基本的に、カメルーン人がフランス語を話す際、「各音節にアクセントを置く」傾向があります。
    (参考動画:https://youtu.be/v287HuL6mtA?si=RNc0zCo9uqBRJYtv)ただ、北部地域の方々は、特に抑揚をつけない「乾いたイントネーション」で話す傾向があるように思われます。
    (参考動画: Cameroun : des tensions dans plusieurs villes du pays
  •  社会層・言語背景による違い:カメルーン国内の中にも、様々な社会層があり、人々の発音に影響を及ぼしています。例えば、フランスで教育を受けたエリート層は、ヨーロッパ型に近い発音になります。
  • 英語圏出身者の発音:カメルーンは英仏バイリンガル国家です。ただ、ヤウンデやドゥアラなどの大都市は仏語圏に位置しており、これらの都市に住む英語圏住民は基本的にフランス語を話す必要があります。筆者は全く違いが分かりませんが、英語圏出身者がフランス語を話す時、周りの人々は「この人は英語圏出身だ」とわかるそうです。
  • Tuの多用:フランス語を学ぶ方は、「あなた」の言い方が二種類(丁寧な「Vous」と、親しい人に使う「Tu」)があることをご存知かと思います。フランスにおいては、基本的に初めて会う人や見知らぬ人には丁寧な「Vous」を使うのがほとんどだと思いますが、カメルーンにおいては、初めて会う人にも「Tu」で接することが多々あります。例えば、市場で野菜を買う際、商人が私に対して「Vous」で接してくるか、「Tu」で接してくるかに応じて、私も使う表現を使い分けています。

カメルーンで使われる表現・単語編

初級

旅行者や短期滞在者が耳にするであろう、カメルーン独自の語彙や表現をまとめました。

挨拶の表現

Bonsoir (ボンソワール)
  • 意味の解説:
    カメルーンでは、正午からおもいっきり「Bonsoir」(こんばんは)と言い始めます。職場のガードマンも正午から元気にBonsoir !と言っています。職場のドライバーに限っては、11時代から「Bonsoir」と言っていて、「少し早すぎないか?(笑)」と思うこともあります。 フランスでは大体18時くらいからBonsoirと言い出す人が多いと思いますが、中には全然暗くても平気でBonjourと言う人もおり、全く真逆ですね(笑)。なお、昼間から「Bonsoir」と言い出すのはカメルーンのみだけではなく、仏語圏アフリカあるあるみたいです。
  • 例文(昼から〜):
    • Bonsoir, Monsieur.(こんばんは、お客様)
Bon après-midi (ボナプレミディ)
  • 意味の解説:
    フランス語で挨拶する際、基本的に「Bonjour」(朝〜夕方)と「Bonsoir」(夜)しかありません。英語のように、朝・昼・晩に、文法上では別れていません。 ただ、カメルーンでは、お昼バージョンの挨拶も人によってはするそうで、たまに「Bon après-midi」と挨拶されることがあります。カメルーンには英語圏の地域もあるので、もしかしたら英語の「Good afternoon」の影響を受けているのかもしれませんが、定かではありません。 ※なお、カナダの仏語圏ケベック州では、「おはようございます」を意味する「Bon matin」という挨拶があるそうです。地域別にフランス語も特色があって、非常に面白いです。
  • 例文(とある警備員の挨拶):
    • Bon après-midi, patron.(こんにちは、ご主人様)
C’est comment ? (セ コマン?)
  • 意味の解説:
    「元気?」、「調子はどう?」を意味するカメルーンの表現です。ややインフォーマルな表現であるので、かしこまった際には、学習者がよく学ぶ「Comment allez-vous ?」と言うことが多いです。
  • 例文:
    • Bonjour ! C’est comment ?(よぉ!元気?)
    • Oui, ça va, merci.(うん、元気。聞いてくれてありがとう。)
On dit quoi ? (オンディクワ?)
  • 意味の解説:
    「C’est comment ?」と同じ意味で、「元気?」、「調子はどう?」を意味します。
  • 例文:
    • Salut, on dit quoi ?(よぉ、調子どう?)
On est ensemble (オネアンサンブル)
  • 意味の解説:
    カメルーンの別れ際の挨拶。文字通りに訳すと「いつも一緒だよ」の意味ですが、それが進化して、「バイバイ」の意味になりました。
  • 例文(別れ際に):
    • Ok, on est ensemble 👋(はーい、バイバイ。)
Meilleur à vous (メイユール ア ヴ)
  • 意味の解説:
    フランスではよく別れ際に「Bonne journée」(良い日をお過ごしください)や「Bonne soirée」(良い夜をお過ごしください)と言い、返事として同じ言葉を繰り返すか、「A vous aussi」(あなたにも同様に)と言ったりします。 一方、カメルーンでよく聞く返事の表現として「Meilleur à vous」というのがあります。「Meilleur」と言うのは英語でいう「Better」を意味するので、「あなたはもっと良い日(もしくは夜)を過ごしますように」という意味になります。 とはいえ、カメルーンではフランスほど挨拶の礼儀を重んじる文化ではありません。私が別れ際の挨拶をしても、「D’accord」(分かった)と返事されることがよくあり、それが面白くて一人で笑ったりしています。
  • 例文:
    • 挨拶するバージョン:
      • Merci, bonne journée.(ありがとうございます。良い日をお過ごしください。)
      • Meilleur à vous.(あなたこそ、もっと良い日を。)
    • 挨拶しないバージョン:
      • Au revoir, bonne journée.(さようなら。良い日をお過ごしください。)
      • D’accord.(オッケー。)

人の呼びかけで使う表現

Blanc(男性形)(ブラン) / Blanche(女性形)(ブランシュ)
  • 意味の解説:
    「肌の白い人」を指す言葉。白人のみならず、アジア人にもこの言葉を使用されます。アジア人の場合は、「Chinois.e」(中国人の意味)で呼ばれることもあります。「Blanc」であろうと、「Chinois」であろうと、言われてあまり気分の良い言葉ではありません。
  • 例文(実際に、外で見知らぬ人から唐突に言われた言葉):
    • Hé, le blanc, donne-moi 5000.(そこの白人!5000フランくれ。)
Petit(プティ), boss(ボス), commando(コマンド), mère(メール), maman(ママン), frère(フレール)…
  • 意味の解説:
    カメルーンには呼びかけの挨拶のバラエティーが広く、インフォーマルな場面(市場での買い物など)でよく使用されます。
    • Petit:小さい少年に対する呼びかけ
    • Boss, commando, frère:成人男性への呼びかけ
    • Mère, maman, mater:(お母さん世代の)成人女性への呼びかけ
  • 例文(買い物中に):
    • Ma mère, c’est combien les tomates ?(お母さん、トマトはいくらですか?)
Gars(ギャー)
  • 意味の解説:
    男・男性のインフォーマルな言い方。呼びかけ際にも使用されます。フランスでも同じ言葉が用いられますが、カメルーンの方が使用頻度が高い気がします。フランスでは、「Mec」や「Frérot」といった表現も聞きますが、カメルーンでは全く聞いたことがありません。
  • 例文(男性同士の会話にて):
    • Bonjour les gars.(よぉ、お前ら)
DG(デジェ)/SG(エスジェ)
  • 意味の解説:
    Directeur général の略とSecrétaire généralの略。(事務局長など、団体のトップを意味する)
  • 例文:
    • Bonjour le DG.(事務局長、おはようございます)

移動で使う表現

Taximan(タクスィマン)
  • 意味の解説:
    タクシーのドライバーを意味する単語。フランスでは、たいてい「Chauffeur de taxi」と言います。
  • 例文:
    • Le taximan a cogné le poteau.(あのタクシードライバー、電柱に当たったよ。)
Motoman(モトマン)
  • 意味の解説:
    バイクタクシーの運転手を意味する単語。
  • 例文:
    • Les motomans roulent n’importe comment.(バイクタクシーの運転手は、運転が荒い。)
Carrefour(カルフール)
  • 意味の解説:
    ロータリーを意味する単語。カメルーンでは、よくロータリーが地区の目印として使用されるため、道案内の際にはよく「(どこどこ)ロータリーを右に曲がってください」と言われたりします。 フランスではロータリーを意味する単語として「Rond-point」をよく使い、カメルーンでも一応使用されます。フランスでも「Carrefour」は交差点と言った意味がある一方で、有名な巨大スーパーの名称でもあるため、そちらの意味になってしまうこともあります。
  • 例文:
    • Va jusqu’au Carrefour Bastos.(バストス(ヤウンデの外国人地区)のロータリーまで行ってください。)

買い物で使う表現

Plastique(プラスティク)
  • 意味の解説:
    本来は「プラスチック」を意味する単語ですが、カメルーンでは「ビニール袋」も意味します。フランスでは、基本的に「sac plastique」と言いますが、カメルーンでは「Plastique」だけで「ビニール袋」の意味にもなります。
  • 例文(レジにて会計中):
    • Vous voulez un plastique ?(レジ袋はご入用ですか?)
C’est fini(セフィニ)
  • 意味の解説:
    「在庫がない」を意味するカメルーンの表現。文字通りに訳すと「終了しました」の意味になります。フランスでは、たいてい「Il n’y en a plus」(もうありません)と言います。
  • 例文(買い物中に):
    • Vous avez des mangues ?(マンゴーありますか?)
    • C’est fini.(いいえ、もう在庫売り切れました。)

食べ物

Pomme(ポム)
  • 意味の解説:
    カメルーンでは「ジャガイモ」を意味します。本来のフランス語では「Pomme」は「りんご」を意味し、「Pomme de terre」が「ジャガイモ」を意味します。ただ、カメルーン人は「Pomme de terre」と言うのが長くてめんどくさいのか、よくジャガイモのことを「Pomme」と言っています。バーガー屋さんのメニューにも「Frites de pomme」と書かれていることがよくあります。
  • 例文:
    • Vous voulez des frites de pomme ou des frites de plantain ?(フライドポテトか、プランテンバナナのフライ、どちらがいいですか?)
Tourne-dos(トゥルヌド)
  • 意味の解説:
    屋台の食事処の意味。文字通りに訳すと、「背中を向ける」という意味になります。道路に背中を向けて食べることから、この名前になりました。
  • 例文:
    • Je mange au tourne-dos.(屋台で食べます。)

その他、知っておくと便利な単語・表現

Filmer(フィルメ)
  • 意味の解説:
    「撮影する」という意味で、写真撮影およびビデオ撮影の意味にも使います。フランスでは動画撮影の意味においてのみ使用し、写真撮影は「Prendre des photos」と言います。 私もカメルーンに来て間もない頃、「この書類をFilmerしてください」と言われ、「なぜ書類の『動画』を撮るのだ?」と謎に思ったという面白い経験があります。なお、観光時に「Ne filmez pas !」と言われたら、写真もビデオも撮影禁止と言う意味なので要注意です。
  • 例文:
    • Tu peux me filmer ?(私の写真撮ってくれる?)
Allons(アロン)
  • 意味の解説:
    「行きましょう」の意味。文法的に間違っている表現ではないですが、フランスではあまり言わず、たいてい「On y va」と言います。
  • 例文:
    • Allons, non ?(行きましょうか?)
Ça dérange(サデランジュ)
  • 意味の解説:
    何かが不調の時に使用する表現。フランスでは「ça ne marche pas」や「ça ne fonctionne pas」と言います。また、何かしら迷惑を被っているときにも使用できる表現です。
  • 例文:
    • Avez-vous du wifi ?(Wi-Fiありますか?)
    • Non, ça dérange.(いいえ。Wi-Fiは今不調です。)
Ça donne(サドンヌ)
  • 意味の解説:
    何かがちゃんと機能している、という時に使う表現。フランスでは「ça marche」や「ça fonctionne」と言います。
  • 例文:
    • La clim donne ?(エアコンは機能してる?)
    • Oui, ça donne.(うん、機能してる。)
Ékié(エキエ)
  • 意味の解説:
    驚きを表現する感嘆詞。英語でいう「Wow!」のような感じです。
  • 例文:
    • Regarde, il y a un un incendie au marché aux fruits.(見て、フルーツ市場で家事があったみたい。)
    • Ékié !(うそ!)
Assia(アスィア)
  • 意味の解説:
    同情する時に言う表現。
  • 例文:
    • Je suis tombé malade.(体調を崩してしまったみたい。)
    • Oh, assia.(あぁ、お気の毒様に。)
Tu dis ? (テュディ?) / Vous dites ?(ヴディットゥ?)
  • 意味の解説:
    「何と言いましたか?」と言う意味。
  • 例文:
    • Comment ça a été ?(どうだった?)
    • Tu dis ?(え、なんて?)
    • J’ai dit “Comment ça a été ?.”(「どうだった?」と聞いたんだけど。)
Continent(コンティナン)
  • 意味の解説:
    文字通りに訳すと「大陸」と言う意味になるが、カメルーンのスラングでは「カメルーン」を意味します。カメルーンはアフリカ大陸の縮図と言われていることから、このように変容しました。
  • 例文:
    • Ça fait deux ans que je vis au Continent.(カメルーンに住んで、2年が経ちました。)

中級編

旅行者や短期の滞在者が耳にする頻度は少ないかもしれませんが、長期で滞在する人は知っておいた方が良い単語です。

日用品

Bic(ビック)
  • 意味の解説:
    「ボールペン」を意味する単語です。BICというフランスの文房具メーカーがあり、そこから由来したと思われます。フランスでは、たいてい「Stylo」と言います。
  • 例文:
    • Tu as un bic ?(ボールペンある?)
Correcteur(コレクトゥール)
  • 意味の解説:
    「修正テープ」の意味。フランスでも通じますが、「Blanco」の方が使用されている傾向です。
  • 例文:
    • Tu peux me prêter le correcteur ?(修正テープ貸してくれる?)
Sèche-linge(セッシュランジュ)
  • 意味の解説:
    物干しラックのこと。フランスでは物干しラックを「Etendoir」か「séchoir」と言い、「Sèche-linge」は乾燥機の意味になります。
  • 例文:
    • Vous avez un sèche-linge ?(物干しラックはありますか?)
Essuie-tout(エスュイトゥ)
  • 意味の解説:
    紙のナプキンの意味です。フランスではよく「Sopalin」と言います。ヨーロッパの仏語圏でも国によって言い方が異なるそうです。
  • 例文:
    • Passe-moi l’essuie-tout.(ナプキンをとって。)
Tchoronko(チョロンコ)
  • 意味の解説:
    キーパッド付き簡易携帯のこと。安価で軽く、電話通信がなくてもラジオが聞けるなど、アフリカの環境に合ったのが特徴です。(およそ2000円ほどで購入可能です)
  • 例文:
    • Vous avez un tchoronko ?(「チョロンコ」ありますか?)

その他、知っていたら得する単語・表現

Je vous reviens(ジュ ヴ ルヴィヤン)
  • 意味の解説:
    「後で折り返し連絡します」の意味。フランスでは「Je reviens vers vous」と言い、文法的にはそちらが正しいです。なお、カメルーンにおいて実際に折り返しの連絡が来たことは限りなくゼロに近いです…。
  • 例文:
    • Je suis en réunion. Je vous reviens.(今会議中なので、後で折り返し連絡します。)
Je dis hein(ジュディアェン)/ Je dis que hein(ジュディケアェン)
  • 意味の解説:
    文頭に持ってくる表現。特に意味はないですが、ディスカッション中に自分の言っていることを強調したい時に文の最初に言います。
  • 例文:
    • Je dis hein. Il a dit qu’il allait me rembourser 5000 francs.(言っとくけど、彼は私に5000フラン返金すると言ってた。)
Le pays(ル ペイ) ※定冠詞の「Le」は前置詞によって変化
  • 意味の解説:
    故郷(たいていカメルーン)のことを示します。
  • 例文:
    • Il n’est pas au pays(彼はカメルーンにはいない。)
Rentrer au village(ラントレ オ ヴィラージュ)
  • 意味の解説:
    実家・故郷に戻る、と言う意味です。「Village」(村)と言う表現を使うのが面白いなと感じています。フランスでは、たいてい「Rentrer dans la famille」と言います。
  • 例文:
    • Il est rentré au village.(彼は故郷に戻ったよ。)
S’ambiancer(サンビアンセ)
  • 意味の解説:
    パーティー・祭りで楽しい雰囲気になること。
  • 例文:
    • On va s’ambiancer !(盛り上がりましょう!)
Kongossa(コンゴサ)
  • 意味の解説:
    噂話の意味。
  • 例文:
    • Tu aimes bien le kongossa.(君は噂話が好きだね。)
Causer(コゼ)
  • 意味の解説:
    話す、喋るの意味。フランスでも使う言葉ですが、カメルーンではさらに使用頻度が高い気がします。
  • 例文:
    • Oui, j’ai causé avec lui hier.(うん、彼と昨日話した。)
Le/la .. -ci (ル/ラ…スィ)
  • 意味の解説:
    「この〜」と言う意味。フランス語では「Ce ___-ci / Cette ___-ci」 という表現が普通ですが、カメルーンの口語では言い換えるようです。
  • 例文(よく自国のことについて不満を言う時に使う表現):
    • Ah… le pays-ci…(全く、この国は…)
Au lieu-dit 〜(オ リュ ディ)
  • 意味の解説:
    「〜というところで」という意味。フランスではあまり聞きませんが、カメルーンでは看板やニュースなどでよく使われる表現です。
  • 例文:
    • L’accident s’est déroulé au lieu-dit Carrefour Bastos.(事件は「バストスロータリー」と呼ばれるところで起きました。)
Bien vouloir 〜(ビヤン ヴロワール〜)
  • 意味の解説:
    「〜してください」という意味。フランスでは「Je vous prie de bien vouloir 〜」という形で長い文章の中で使うことが一般的ですが、カメルーンでは英語の「Please」のような感覚で文の前に持ってきて口頭でも文面でも使用することが多いです。
  • 例文:
    • Les passagers du vol Air France, bien vouloir vous présenter à la porte d’embarquement.(エールフランス便ご利用の皆様、登場ゲートまでお越しください。)
S’il vous plaît (スィルヴプレ)
  • 意味の解説:
    カメルーン人のあるある表現として、「S’il vous plaît」(フランス語の「お願いします」)を何かにつけて文頭に持ってくることが挙げられます。同僚は「『Please』を文頭に言う人がいたら、ほぼ100%カメルーン人だ」とも言っていました(笑)
  • 例文:
    • S’il vous plaît, je n’ai pas toujours reçu la lettre.(すいませんが、まだレターを受け取ってないんですが。)
    • S’il vous plaît, je vous envoie ça demain.(お願いだがら、それは明日送るからさ。)
N’est-ce pas(ネスパ)
  • 意味の解説:
    フランス語の「だよね」という意味。フランスでも言いますが、カメルーン人の中には一文の中に5回くらい言うほど使用頻度が高い人がいます。
  • 例文:
    • Alors, nous avons, n’est-ce pas, décidé de contribuer, n’est-ce pas, au développement du Cameroun à travers de, n’est-ce pas, ce projet.(えー、我々はですね、このプロジェクトを通してですね、カメルーンに発展にですね、貢献することをですね、決めました。)

上級編

よっぽど用がない限り、知らなくても良いようなニッチでマニアックな表現です。

車関係の単語・表現

Occasion(オキャズィオン)
  • 意味の解説:
    日本・アメリカ・ヨーロッパなど先進国から調達したてで、カメルーンでは未使用の中古品・中古車。先進国で使い古された車や車検に通らないような車でも、カメルーンにおいては非常に高い価値で取引されます。(例:2005年のトヨタ・ヴィッツが約100万円で取引されるなど)
  • 例文(Facebookの中古車広告などでよくある表現):
    • Occasion d’Europe(ヨーロッパから調達した中古車)
Seconde main(スゴンドゥマン)
  • 意味の解説:
    カメルーン国内で、すでに使用された中古品。フランスでは「Seconde main」も「D’occasion」も大して意味に違いはありませんが、カメルーンにおいては「カメルーン国内で使用済みかどうか」という明確な違いがあります。カメルーン人のマインドにおいて、国内で使用された車はメンテナンス不足や凸凹道の影響で品質や価値が下がると考えられています。
  • 例文(中古車を探すときに):
    • Faites attention, ça c’est une seconde main.(気をつけた方が良いよ。この車は、すでにカメルーン国内で使用された車だから。)
Carburer(カルビュレ)
  • 意味の解説:
    「給油する」の意味。フランスでは、たいてい「Mettre de l’essence」と言います。派生して、「Carburation」(給油すること)という名詞も存在します。※ガソリン・燃料のことは「Carburant」と言い、これは共通の表現です。
  • 例文:
    • On doit carburer.(給油しなくちゃ。)
Gâté.e(ガテ)
  • 意味の解説:
    本来は「甘やかされた」と言う意味ですが、カメルーンでは機械が「壊れている」と言う意味になります。文法的に正しいフランス語では「en panne」か「(tombé.e) en panne」と言います。
  • 例文:
    • La boîte de vitesse est gâtée.(ギアボックスが壊れている。)
À revoir(ア・ルヴォワール)
  • 意味の解説:
    「修理が必要」と言う意味です。よく中古車の広告を見ると、この表現が使われています。
  • 例文(中古車のサイトにて):
    • Climatisation à revoir(エアコンの修理必要。)
Climatisation glaciale / Climatisation d’origine(クリマティザスィオン グラスィアル / ドリジヌ)
  • 意味の解説:
    文字通りに訳すと前者が「凍えるようなエアコン」、後者が「元々のエアコン」という意味になりますが、中古車市場では「エアコンが良く作動すること」を意味します。カメルーンで走る車のほとんど(約92%)が中古車で、20〜30年落ちの車も現役です。中古車売買の際は「エアコンの不調」がよくあるトラブルのため、これがセールスポイントになります。たまに「Climatisation pôle nord」(北極並みの冷房)という面白い表現も見かけます。
Avensis tête de cochon(アヴェンシス テット ドゥ コション)
  • 意味の解説:
    「Avensis」は日本でも一昔前に販売されていたトヨタの車で、「Tête de cochon」は「豚の顔」という意味です。カメルーンの中古車市場では「2代目のトヨタ アベンシス」を指します。 アベンシスはカメルーンで非常に人気が高く、特に2代目(2003年 – 2009年)が最も流通しています。フロントの見た目が豚鼻のように見えたから、そのようなあだ名がついたと推測されます。中古車サイトの広告などにも普通にこの名称で掲載されます。

機械編

Groupe électrogène(グループ エレクトロジェヌ)
  • 意味の解説:
    発電機の意味。「Générateur」(ジェネラトゥール)も使用されますが、「Groupe électrogène」もよく言います。
  • 例文(物件の広告によくある文):
    • Équipé d’un groupe électrogène.(発電機付き建物)
Forage(フォラージュ)
  • 意味の解説:
    ポンプ式の水汲み井戸。バケツで水を汲む井戸は「Puit」と呼ばれます。
  • 例文(よく開発業界である案件の名前):
    • Projet de construction d’un forage(ポンプ式水汲み井戸の建設計画)

会計・行政手続き関係

Historique de compte(イストリーク ドゥ コント)
  • 意味の解説:
    預金の入出金明細。フランスでは、一般的に「Relevé de compte bancaire」と言うと思います。
  • 例文:
    • Voici votre historique de compte.(こちらがお客様の入出金明細です。)
Facture pro-forma(ファクテュール プロフォルマ)
  • 意味の解説:
    見積もりのこと。「Pro-forma」と略すこともあります。フランスでは「Devis」が一般的な印象です。
  • 例文:
    • Puis-je vous demander une pro-forma ?(見積もりをお願いします。)
Légaliser(レガリぜ)
  • 意味の解説:
    法定認証を受ける、と言う意味。カメルーンでは、書類に「本物です」というお墨付きをもらうために、警察署など所轄当局のスタンプと担当者のサインを書類に押してもらうことがたまにあります。
  • 例文:
    • Je voudrais légaliser la photocopie de mon passeport.(パスポートのコピーに法定認証のサインが欲しいです。)
Timbre(タンブル) ※動詞は「Timbrer」(タンブレ)
  • 意味の解説:
    切手を意味する言葉ですが、郵便技術が発達していないカメルーンでは「証印」の意味でよく使われます。提出書類に証印を押して本物であることを証明するために必要になります。
  • 例文:
    • Il faut timbrer ces documents.(これらの書類に証印を押す必要があります。)
Décharge(デシャルジュ)
  • 意味の解説:
    受領印を押した書類のコピーのこと。カメルーンはものすごく書類社会で、メールではなくレターで知らせることが多いです。レターを相手に持っていった際、受領証明のためにレターのコピーに相手先のハンコ、受領日、受領した人のサインを押す文化があります。
  • 例文(レターを受け取った際に):
    • Vous avez une décharge ?(受領印を押すレターのコピーはありますか?)

番外編:数字の数え方が微妙に異なる

61, 71… など、フランスでは、「Soixante-ET-un」(ソワサンテアン)、「Soixante-ET-onze」(ソワサンテオンズ)と言います。

ただ、一部のカメルーン人は、真ん中の「ET」(エ)を発音せず、「Soixante-un」(ソワサンッアン)、「Soixante-onze」(ソワサンッオンズ)のように発音する人がいます。

また、数字の発音において、リエゾン(連続する子音と母音を繋げて発音すること)をしない人も一部見られます。例えば、68は「Soixante-huit」と書き、「ソワソンテュイット」のようにフランスでは発音される一方、カメルーンでは、「ソワソンユイット」とリエゾンをしない人が一部見られます。

ちなみに、カメルーンはフランスの旧植民地であるため、数え方のルールは基本的にフランス式です。カメルーンの隣国(コンゴ共和国やコンゴ民主共和国)はベルギーの旧植民地であるため、数え方はベルギー式(70と90の数え方がフランスと異なる)になるそうです。

番外編:市場での値切り方法

読者の皆様の中には、今後カメルーンへの旅行や渡航を考えている方もいらっしゃるかもしれません。そこで、筆者が実施している買い物時の「値切りの方法」を紹介します。

まず、市場や路上商人では何を買うにも本来の売値の2倍〜3倍で最初値段を言ってくるのがほとんどであることに留意する必要があります。特に相手が外国人であれば、その傾向は顕著です。

そこで、私は売値の3分の1の値段を最初提示します。すんなり相手が納得することはほぼ無いので、あとは自分が設定した上限まで値段交渉。たいてい売値の半分で買えれば良い方だと筆者は思いますし、また同僚のカメルーン人数人も「まず売値の3分の1か、半分で攻めてみよう!」と言っていました。

もし売り手が一方も引かない場合、一旦こちら側が興味をなくしたふりをして、その場を立ち去るふりをしてみましょう。そこで引き止められたら、値段が下がる可能性あると言うことです。もし全く引き止めもされなかったら、こちら側が提示する値段が安すぎる、と言うことですので、もしその商品を欲しいのであれば、こちら側から少し妥協してみましょう…

値段を下げる以外に、筆者が実施するテクニックとして「値段は言い値でいいから、ちょっとボーナスで商品を追加して」というものです。例えば、家の近くにフルーツやピーナッツを売っている路上商人がいるのですが、マンゴーを買う時、「ピーナッツかレモンを無料で追加してくれるなら、マンゴーを言い値で買ってもいいですよ」と言って、購入したりしています。

あとは、挨拶の仕方次第で、値段交渉の行方も左右されると思います。我々の顔つきに外国人だと分かることは当たり前ですが、あとは如何に「カメルーンに住んでいる人」や「カメルーンの事情に詳しい人」ということをアピールできるか、という点にあると思います。カメルーンに住んでいたり、またカメルーンの商売事情に詳しい外国人に対して、思いっきり値段を釣り上げることは、おそらくないでしょう。そのためにも、上記で紹介したカメルーン風の挨拶や表現を使用することも、一つの手です。筆者はよく「Bonjour, mater. C’est comment ?」(おばさん、こんにちは。元気ですか?)とカメルーン風に挨拶して、打ち解けてから、フルーツを買ったりしています。

とあるカメルーンのフルーツ市場で撮影した写真。カメルーンで購入できるパイナップルは新鮮で甘く、美味しいです。日本で売っているカットパインには戻れません…

まとめ

いかがでしたでしょうか?カメルーン版フランス語について学ぶことで、筆者としては困ることが減ったり…と色々なメリットを享受しています。また、カメルーン風のフランス語の発音が分かることで、他のアフリカの仏語圏の国々との違いも分かるようになり、今ではテレビやネットを見ている時に「あ、この人はセネガル出身だな」であったり、「この人はコンゴ出身だな」と判別できるようになったのも、面白く感じています。また、これらカメルーンおよび仏語圏アフリカ独自の表現や語彙を学ぶことで、フランス語の奥の深さや面白さに気付き、学び甲斐を感じている次第です。

この記事が今後カメルーンへの渡航を考えていたり、フランス語を学んでいたり、またカメルーンやアフリカに関心のある読者の皆様にとって面白い内容でしたら幸いです。

他のアフリカ仏語圏の国に滞在された方であれば、一部類似していたり共通の単語・表現などもあったかもしれません。読者の皆様が訪問・滞在された国々で見聞きした、その土地独自のフランス語表現がありましたら、ぜひお聞かせください。

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