こんにちは!Pick-Up!アフリカです。

今回は、物流と貿易から、カメルーンの港湾都市に物流拠点がつくられたことをご紹介します。

元記事:

Bolloré opens new logistics base in Cameroon

「ボロレはカメルーンに新しく物流拠点をおきました」

内陸国の貿易を助けるカメルーンでの動き

カメルーンの物流は、ドゥアラという都市の港で支えられてきました。ドゥアラはカメルーン最大の都市で、19世紀につくられた港がカメルーン共和国にとって主要な港になっています。ドゥアラ港は年間で10万トンの取り扱いを行っており、2019年には900万ドル(670万円)の利益をあげたと報告されています。

今回ピックアップした記事では、ボロレトランスポート&ロジスティックス(現在のAfrica Global Logistics(AGL))によって、カメルーンの港湾都市、クリビに新たな物流拠点が設立されたことが書かれています。ボロレトランスポート&ロジスティックスという会社は、アフリカ最大の物流会社で、アフリカの物流部門で大きく活躍しています。ボロレグループはフランスの会社で、2014年にボロレトランスポート&ロジスティックスはボロレロジスティックス、ボロレアフリカロジスティックスとボロレエナジーを統合したことで作られました。こちらの記事からわかるように、その後今年の3月31日でボロレアフリカロジスティックスはMediterranean Shipping Co.(MSC)に買収されました。それでも、アフリカへの介入をやめたわけではなく、幅広い分野でアフリカと関わり続けています。

現時点でその広さは、7,720平方メートルの営業エリア、6,000平方メートルの倉庫、310平方メートルのオフィススペースを含む24,000平方メートルだそうです。この初期段階では、40億CFAフラン(640万ドル)以上の投資が行われ、その投資額は合計70億CFAフラン(1140万ドル)にまで達したとのことです。この作業は18ヵ月間にも渡って、カメルーンの中小企業によって行われました。

この物流拠点がつくられることによって、カメルーンのバリューチェーンを開発するだけでなく、海上と陸上をつなげることによって内陸国の輸出にも効果をもたらす、と書かれています。また、新しいマルチモーダルプラットフォームは2.9km幹線道路と繋がっており、内陸の国々の経済発展を支援する物流サービスを提供する、とボレロは述べています。

また、こちらの記事ではクリビの近くの都市であるロラベとクリビを結ぶ38kmの高速道路が近々解禁されることが発表されていると書かれています。中国の企業によって作られたこの高速道路は、もうすでに完成しているそうです。解禁されることによってクリビ港からの商品をスムーズに輸送できるようになると見込まれています。

アフリカ、内陸国の貿易における問題

内陸国は沿岸部の国と大きく経済格差があることが指摘されています。こちらの記事によりますと、西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)において、沿岸国であり、物流拠点のあるガーナ、コートジボワール、セネガルは一人当たりのGDPが1,000ドルを越えているのに対して、その他の国は一人当たりのGDPが半分ほどしかないとのことです。

こちらの記事には内陸国が沿岸部の国よりも不利である理由について書かれています。内陸国は輸出入をする際に、近隣諸国の港まで運んでいき、荷物を積みかえなければいけないとのことです。近隣の港まで荷物を輸送するのは複雑でコストもかかるため不利益が生じています。そして、加工品の輸出入にはよりコストがかかるため、内陸国は一次産品の輸出に頼る傾向にあるとのことです。

このように、内陸国と沿岸部の国では格差が生じています。アフリカは54カ国中16の国が内陸国です。そのため、内陸国と沿岸地域をつなぐインフラが必要とされています。

今回のクリビの港はそのような問題を解決する一つの手立てとなります。

アフリカ、内陸国の貿易の今後

今回は、カメルーンのクリビに作られる新しい物流拠点に関してご紹介しましたが、アフリカでは他にもさまざまな沿岸地域における物流のプロジェクトがあります。

こちらの記事では、西アフリカの貿易拠点となるような港をセネガルに作っていることが書かれています。ドバイを拠点とする物流会社DPWorldによって開発されるこの港は、「未来の港」と呼ばれ、技術的に先進的であり、運用という観点からも効率的な港になる予定です。

また、こちらの記事ではアフリカ各国で港の開発が行われていることが書かれています。例えば、サハラ以南最大の港であるダーバン港ではさらなる発展のために、10年間で70億ドルが投資されるとのことです。ダーバン港は地理的に恵まれていることから、コンテナ貨物の輸送に期待がかかっており、新しいコンテナターミナルが作られる予定です。

この他にも、アルジェリア、モロッコ、アンゴラ、エジプトで港の開発や発展のプロジェクトがすすめられているとのことです。

このような港の開発は、内陸国の貿易やアフリカ域外への貿易を加速し経済発展を促進すると予想されます。そして、海上、陸上どちらものインフラを開発していくことによって、その国だけでなく、周辺諸国の物流を促進することができます。今後、それぞれのインフラ開発が求められ、このような物流・インフラのニーズは高まっていくでしょう。

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参考記事:

MSC Group Reaches Agreement to Acquire Bolloré Africa Logistics-Link

Bolloré, MSC and the shake-up of maritime logistics in Africa-Link

MSC Buys Bollore’s African Logistics Unit-Link

Africa: Bolloré Africa Logistics Group Pulls Plug on Business on the Continent-Link

Bollore signs agreement with MSC for sale of Bollore Africa Logistics-Link

MSC Group plans to acquire Bolloré Africa Logistics-Link

Bollore Is in Talks to Sell African Logistics Assets for $6.4 Billion-Link

Bolloré Transport & Logistics Cameroon opens Kribi Logistics Hub, a new 24,000 m2 logistics base-Link

The Bolloré Group signed on 31 March 2022 an agreement with the MSC Group for the sale of Bolloré Africa Logistics-Link

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