こんばんは!本日はアフリカのパラリンピックについて書かれた興味深い記事をご紹介します。

この記事では、サハラ以南のアフリカ地域でパラスポーツで活躍するアスリートを支援する協同プロジェクトについて詳しく書かれています。

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国際パラリンピック委員会とLoughborough大学が100万ポンド以上のパラスポーツプロジェクトで連携

IPC and Loughborough University partner on GBP 1million+ Para Sport Against Stigma project

記事リンク:http://aroundtherings.com/site/A__101644/Title__IPC-and-Loughborough-University-partner-on-GBP-1million%20-Para-Sport-Against-Stigma-project/292/Articles

内容と背景:

国際パラリンピック委員会は、ガーナ、マラウイ、ザンビアと協力して、サハラ以南のアフリカにてパラスポーツで活躍するアスリートを育成するために、ロンドンのLoughborough大学、マラウイ大学Chancellorカレッジらと協同し、210万ユーロに及ぶ共同プロジェクトを開始しました。

これは組織が掲げる4つの柱に沿って、アフリカの障害者への悪いイメージや差別をなくすことを目的にしているということです。

アフリカでは先天的な障害のある人々に対して、ある一定の差別や間違った認識が根強く存在しているということを良く耳にします。色素欠乏症とも呼ばれる遺伝子疾患であるアルビノは、ガーナでは「アルビノの体から作る品物は権力や金運を呼び寄せる」という迷信から腕や脚などが切断され、闇取引されていているということもあるようです。

そのような迷信から起因する誤った情報や、障害のある人々のことを支援の対象としてしか捉えていない社会のあり方が特に問題視されています。

このような人々の考え方を少しでも変革し、誰もが過ごしやすいインクルーシブな社会にすることが求められています。

そこでこのプロジェクトでは、教育・アスリート育成・メディア放送・研究の4つの分野にコミットし、パラリンピックを通したインクルーシブな社会の創生を目指しています。

教育では、2014年のソチパラリンピック冬季大会から始まった「I’mPOSSIBLE」のイニシアチブを中心としています。国際パラリンピック委員会によって作成されたこの教育プログラムは、パラリンピックの価値を促進し、若者が抱く障害者のイメージを変化させ、インクルーシブな社会に向けて取り組むことを目的としているということです。

最後に、この記事では、国際パラリンピック委員会の会長であるAndrew Parsons氏は、次のように述べています。

“We want the Paralympic Games to have an even greater impact on society by placing disability at the heart of the diversity debate and by using Para sport as a vehicle to drive the human rights agenda. We know already that our I’mPOSSIBLE education programme is spreading the vision of the Paralympic Movement to young people and having a meaningful impact of their understanding of inclusion.”

「私たちは、障害者をダイバーシティーの議論の中心に置き、パラスポーツを人権アジェンダを推進する手段として捉えることにより、パラリンピックが社会にさらに大きな影響を与えることを望んでいます。私たちのI’mPOSSIBLE教育プログラムは、パラリンピック運動のビジョンを若者に広め、インクルージョンの理解にすでに有意義な影響を与えています。」

アフリカの障害者に関する文献やニュースを読んでいると、各国において障害者の権利、社会保障制度や政策などは年を追うごとにますます整備されていっていると感じています。

しかし、実際に人々が暮らしている社会において、それはどの程度まで浸透しているのか、本当にインクルーシブな社会に変わってきているのか、政策や制度だけを整えるのでは不十分なのではないかと感じます。

そこで、パラリンピックのような機会を活かし、障害のある人々が活躍する様子を多くの人に発信していくことができれば、同じ障害のある人にとっての希望の一助になるだけでなく、インクルーシブな社会において個々の人権を認め、個性を尊重し合うために十分なインパクトをもたらすのではないでしょうか。

このプロジェクトの今後の活動に期待しています。

関連・参考文献

  1.  I’m possible: Official education programme of the Paralympic Movement – Link
  2. パラ出場めざすアフリカ陸上選手が戦う差別 - Link

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