Pick-Up!アフリカのメンバーです。アフリカ歴は2週間です!これからルワンダ留学1年間予定です!ルワンダ大好きです!

こんにちは!Pick-Up! アフリカです。

突然ですが、世界地図に描かれたアフリカを見て「思っていたより小さい」と感じたことはありませんか?

2026年9月4日、国連総会は各地域の実際の相対的な面積を、より正確に表す世界地図の利用を促す決議を採択しました。新しい地図を見ると、アフリカはこれまでよりもずっと大きく見えます。

もちろん、アフリカ大陸そのものが大きくなったわけではありません。変わったのは、地球を平面の地図に描くときの「表し方」です。

今回は、なぜ従来の世界地図ではアフリカが小さく見えていたのか、国連が利用を促す「イコールアース図法」とは何かを、分かりやすくご紹介します。

国連総会が「世界地図を正そう」と呼びかけ

国連総会は2026年9月4日、「Correct the Map(地図を正そう)」と題する決議案を採択しました。決議案はアフリカ連合(AU)の加盟国とバハマが提出し、164カ国が賛成、6カ国が棄権、米国のみが反対しました。

今回の決議は、世界中の地図を直ちに一つの形式へ変更させるものではありません。政府や学校、国際機関、テクノロジー企業などに対し、地域同士の面積を比べる場面では「イコールアース図法」などの等積図法を使い、平面地図には必ずゆがみが生じることも教えるよう促すものです。

つまり、「世界共通の地図が一夜にして入れ替わる」というニュースではなく、目的に合った、より公平な地図表現を広げていこうという国際的な呼びかけなのです。

なぜ従来の地図ではアフリカが小さく見える?

メルカトル図法は航海のために生まれた

地図:Geordie Bosanko「Mercator Projection.svg」(CC BY-SA 3.0)を切り抜き・レイアウトして使用。加工した地図部分はCC BY-SA 3.0で提供。

現在よく目にする長方形の世界地図の多くは、16世紀に考案された「メルカトル図法」をもとにしています。

メルカトル図法には、地図上で進む方向を確認しやすいという特徴があります。そのため、もともとは航海に適した実用的な地図として広まりました。

しかし、球体である地球を一枚の平面に描く以上、形・面積・距離・方角のすべてを同時に正確に表すことはできません。メルカトル図法では、赤道から離れた地域ほど面積が実際より大きく見えます。その結果、赤道に近いアフリカや南米は、北側にある地域と比べて相対的に小さく感じられてしまいます。

アフリカはグリーンランドの約14倍

地図:Geordie Bosanko「Mercator Projection.svg」(CC BY-SA 3.0)を切り抜き・レイアウトして使用。加工した地図部分はCC BY-SA 3.0で提供。

この違いが特に分かりやすいのが、アフリカとグリーンランドの比較です。

メルカトル図法の世界地図では、グリーンランドはアフリカと同じくらいの大きさに見えることがあります。しかし、国連統計ではアフリカの表面積は約2,965万平方キロメートル、グリーンランドは約217万平方キロメートルです。両者を比べると、アフリカはグリーンランドの約13.7倍、丸めると約14倍あります。

メルカトル図法そのものが「間違い」というわけではありません。航海には便利でも、国や大陸の面積を比べる目的には向いていないのです。

イコールアース図法とは?

そこで注目されているのが「イコールアース図法(Equal Earth projection)」です。

イコールアース図法は、Bojan Šavrič氏、Tom Patterson氏、Bernhard Jenny氏の3人が2018年に設計した、世界地図のための図法です。地図・測量分野で使われる技術基盤「PROJ」の公式文書によると、イコールアース図法は各地域の相対的な面積を保つように設計されています。

簡単にいえば、アフリカとほかの地域の「面積の比率」を、メルカトル図法より実態に近く見せられる地図です。先ほど紹介した世界地図の全体像でも、アフリカは大きく、グリーンランドやヨーロッパは比較的小さく描かれています。大陸同士の規模を比べたり、学校で世界の地域を紹介したりするときに役立ちます。

ただし、イコールアース図法も万能ではありません。球体を平面にする以上、形や距離などには別のゆがみが生じます。大切なのは、地図にはそれぞれ得意な用途があり、面積を比べたいときには面積を正しく表す図法を選ぶことです。

アフリカが主導した「Correct the Map」

今回の動きは、アフリカ側から国際社会へ働きかけた取り組みでもあります。

アフリカ連合は2026年2月、「Correct the Map of Africa Initiative」を承認しました。AUの発表によると、この取り組みは長年の地図表現がアフリカの実際の規模を小さく見せ、教育や世界の認識にも影響を与えてきたという問題意識から生まれました。

その後、トーゴがアフリカを代表して国連総会へ提案を進めました。国連での採択後、アフリカ連合委員会のマフムード・アリ・ユスフ委員長は、教育機関、出版社、国際機関、デジタルプラットフォームなどに対し、実際の陸地面積をより正確に反映する地図を段階的に広げるよう呼びかけています。

地図の見直しは、単に大陸を大きく描くためのものではありません。アフリカを客観的な規模に基づいて捉え直し、世界の中での存在感を正しく認識してもらうことが狙いです。

地図が変わると、アフリカの見え方も変わる

地図:Geordie Bosanko「Mercator Projection.svg」(CC BY-SA 3.0)を切り抜き・レイアウトして使用。加工した地図部分はCC BY-SA 3.0で提供。

イコールアース地図:Tom Patterson「Equal-Earth-Physical-No-Type2026.jpg」(CC0)を切り抜いて使用。

私たちは学校の教室やニュース、スマートフォンなどで、何度も世界地図を目にしています。普段は意識していなくても、その形は「どの地域が大きく、どの地域が中心なのか」という感覚に影響を与えます。

アフリカが実際より小さく描かれれば、人口、経済、インフラ、環境、文化など、大陸が持つ規模や可能性まで小さく感じられるかもしれません。アフリカ連合が今回の取り組みを地理だけの問題ではなく、世界におけるアフリカの位置づけに関わる問題として捉えているのは、そのためです。

一方で、地図は目的に応じて使い分ける必要があります。航海で方向を確認するときと、各地域の面積を比べるときでは、適した地図が異なります。「どの地図が唯一正しいか」ではなく、「この地図は何を正しく見せ、何をゆがませるのか」を知ることが重要なのです。

おわりに

国連総会が利用を促したイコールアース図法では、アフリカがこれまでより大きく見えます。しかし、それはアフリカが突然大きくなったからではありません。これまで小さく見えていた大陸が、本来の相対的な面積に近い姿で表現されるようになったのです。

いつも見ている世界地図は、どの図法で作られているでしょうか?ぜひ一度、メルカトル図法とイコールアース図法を見比べてみてください。地図が変わるだけで、アフリカだけでなく、世界全体の見え方も少し変わるかもしれません。

これからもPick-Up! アフリカでは、アフリカをもっと身近に感じられるニュースや情報をご紹介していきます!

参照リンク

CNN記事_国連総会、世界地図に「イコールアース図法」使用促す決議

United Nations:Victory for Africa as UN Votes on Resolution to “Correct the Map”

United Nations General Assembly:Schedule(A/80/L.104)

African Union:AU leaders adopt historic initiative to correct the Map of Africa

African Union:Communiqué on the Adoption of the “Correct The Map” Resolution

PROJ documentation:Equal Earth

Equal Earth:Projection

UNData:Africa

UNData:Greenland

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