こんにちは!Pick-Up!アフリカです。

今回は、中央アフリカ共和国で奮闘する女性ラッパーについての記事をご紹介します。

ピックアップ記事:

https://www.trtworld.com/art-culture/how-a-female-rapper-touched-success-without-internet-in-central-africa-59618/amp

How a female rapper touched success without internet in Central Africa

「中央アフリカでインターネットもなくどのように女性ラッパーが成功していったのか」

男女平等に対する取り組みの記事は以前にもご紹介してきました。

こちらの記事では、ルワンダでバイクタクシーのドライバー分野に女性が進出していることが書かれています。またこちらの記事では、ルワンダで女性によってクラフトビール醸造所が作られたことが書かれています。いずれも、女性の社会進出の進歩として受け取ることができるでしょう。そして、こちらの記事では、女性主導のビジネスを市場にアクセスさせるためにルワンダでShe Tradesハブを立ち上げたことが紹介されています。

このようにルワンダでは、女性の社会進出が目まぐるしく行われており、2022年の男女平等ランキングにおいて世界第6位を記録しています。しかしこれはルワンダの話で、アフリカの中でも地域によってはまだ男女ギャップが大きい国がたくさんあります。

今回ピックアップした記事では、男女格差が激しい中央アフリカ共和国で活躍する女性ラッパーについて書かれています。

クール・ファワさんは中央アフリカの首都、バンギでライブ演奏を行っています。ラップでは旧宗主国の言語であるフランス語をメインに、英語や公用語のサンゴ語を織り交ぜています。

彼女はInstagramで4,500人のフォロワーを持ち、ヒット曲はYouTubeで5万回再生されているとのことです。この数値は世界的大スターと比べれば、少ない数字かもしれませんが、中央アフリカ共和国の女性進出の状況を見た上ではとても有名であると言えるでしょう。というのも、中央アフリカ共和国では、長年の内戦により、インターネットにアクセスできるのは人口約500万人のうちわずか10%しかいないからです。

彼女は初め、男性ばかりの分野に挑んでスターとなったフランスのラッパー、メラニー・ゲオルギアディスに憧れて、女性スターのいない音楽業界に足を踏み入れました。しかし、その後の内戦により活動を続けることが難しくなったものの、内戦が下火になってからその活動を続けています。

彼女の優れた点は、中央アフリカ共和国にひどい男女差別がある中で活動していることです。こちらの記事では、中央アフリカ共和国は男女不平等さにおいて、世界第二位であるとされています。特に性暴力は激しく、コロナ禍において、レイプが27%、暴力事件が69%増加したとのことです。中央アフリカ共和国の農村地域では、レイプへの罰則がないところもあるとのことです。

また、社会進出という観点から見ても、こちらの記事からわかるように、政府省庁や議会における女性の割合が12.5%と低く値しています。これに対して、世界でも女性の政界進出が盛んなルワンダでは、女性の国会議員が過半数を占めており、上院で36%、下院で61.3%となっており、差は歴然です。

また、元記事でも書かれているように、音楽以外にも仕事を行わないと生計を立てられない状態にあります。クール・ファワさんは靴やバッグなどを海外で買って転売することで、レコーディング費用を稼いでいるとのことです。

このようなことから、中央アフリカ共和国で女性が進出することは難しく、また、内戦などの社会情勢の不安定さから、その活動を続けることは難しくなっています。そのため、女性ラッパーが影響力を持つのに最も難しい国の一つと考えられています。

音楽業界は、中央アフリカ共和国のみならず、アフリカ大陸全体でも女性進出が少ない分野です。こちらの記事からもわかる通り、ここ10年で女性のソングライターは12.7%であり、プロデューサーはたったの2.8%であるとのことです。

しかし、アフリカでの音楽需要は高まっています。こちらの記事によりますと、アフリカで最も人気な音楽ストリーミングサービスであるBoomplayは、6000万人ものユーザーを抱えています。また、アフリカで作られた曲を無料ダウンロードできるアプリとしてMdundoがあげられ、音楽提供者は広告収益の50%を受け取ることができることから、多くのアーティストが集まっているとのことです。

また、以前投稿したこちらの記事では、アートやファッションを通して社会問題に立ち向かっていく取り組みについて書かれています。その中にはジェンダー問題も含まれており、音楽を通した活動も行われているとのことです。

このようなことからも、今後女性の音楽業界への進出には注目が集まります。ジェンダー問題、音楽業界の活性化の両方の観点から、今後ビジネスとして参入していく価値があるのではないでしょうか。

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