こんにちは!Pick-Up!アフリカです。

アフリカで「踊り」と聞いたら、皆さんは何を思い浮かべますか?

なんとなく、アフリカ民族固有のダンスのようなものを思い浮かべる人が多いのではないか、と思います。

実は、アフリカでも「バレエ」が親しまれているんです!

しかも、将来有望な男の子がいるとか…!?

元記事:

https://edition.cnn.com/2020/09/02/africa/viral-ballet-dancer-nigeria/index.html

「How 11-year-old Nigerian boy went from dancing barefoot in the streets to viral ballet star」


2020年6月、ナイジェリアでバレエに勤しむアンソニー・メソマ・マドゥ(Anthony Mmesoma Madu)さんの動画がSNSで話題となりました。雨が降っている中、裸足にもかかわらずコンクリートの上で踊る彼の姿は、世界中で大きな反響を呼びました。

Instagramでの投稿が爆発的に広まり、アンソニーさんはなんとアメリカのバレエ団であるアメリカン・バレエ・シアターのサマースクール参加への奨学金を獲得しました。その他にも、様々な奨学金やバレエ留学の機会を得ることができました。

アンソニーさんがレッスンをうけていたナイジェリアのバレエスタジオは、Ajalaさんが2017年に創立したものです。彼は独学でバレエを覚え、貧しい子供たちがダンスを学べるように無料でレッスンを行ってきました。そのレッスンの記録として使っていたSNSが当時世界中に広まり、アンソニーさんのようなスターを生み出しています。

アンソニーさんの物語は、Disney Original Documentaryから長編のドキュメンタリーとなりました。2022年9月にディズニー公式ファンクラブ(D23)会員のみが視聴可能なファンイベント「D23 EXPO」が行われました。ドキュメンタリーは、機会の少ない恵まれない地域から、夢をつかもうとする物語として公開されました。

現在アンソニーさんは、奨学金を得てイギリスのバーミンガムにあるバレエスクールに通っています。アンソニーさんは、今年3月にバーミンガムのバレエスクールを訪れたカミラ王妃と面会しています。

先程も触れたように、ナイジェリアではバレエのレッスンを受けることができる機会はとても少ないです。これはナイジェリアに留まらず、アフリカ大陸内全体で言えることです。大陸内では、バレエと名のつくものでもフランス起源のバレエではなく、アフリカ起源のダンスや音楽を披露することを指すことがあります。例えば、Les Ballets AfricainsやThe National Ballet of Rwandaなどがその例です。

しかし、大陸内でもバレエが浸透している国があります、南アフリカです。南アフリカでは、バレエはかなり広まっていて、Dance Academy of South Africaといったようなバレエ教室も多く存在し、Joburg Balletやケープタウン・シティ・バレエ団といったバレエ団もあります。それだけでなく、南アフリカ国際バレエコンクールと呼ばれるコンクールも行われているのです。

他にも、ケニアでは子供たちに世界レベルのバレエを教えるために活動する組織があります。DANCE CENTRE KENYAは2015年に設立され、中にはアメリカやヨーロッパにバレエ留学する生徒もいるそうです。ある一人の生徒はシカゴのバレエ団で契約を結ぶほどの実力派です。

また、バレエ、ダンス、音楽といった芸術分野全般に対して、学ぶ機会の少ない子供たちのために活動している組織もあります。Anno’s Africaは、ケニアのスラムに住む子供たちにアート、演劇、音楽といったような、芸術に関係するワークショップやクラブ活動(姉妹校のOne Fine Dayから)を提供しているとのことです。2006年時点では、ナイロビにバレエはありませんでした。当時、「西洋の」踊りを取り入れることには少々抵抗があったそうですが、子供たちが音楽性を学ぶ機会としてダンスクラスがつくられました。規模は拡大しており、サウスカロライナ州のバレリーナが教えに来たこともあるとのことです。現在では、Anno’s Africaに約3000人の子供たちが参加しているとのことです。

しかし、アフリカでのバレエの普及率は未だに低いと言えます。

踊ってみたいけど、機会がない。そんな状況の子供の数が減っていっていくことを望みます。

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