日本ルワンダビジネスコミュニティ(JRBC)運営メンバーの一人です。Pick-Up!アフリカでは主に、教育・社会福祉・ヘルスケアなどなどを担当させていただきます!


本日はアフリカ地域で、「ろう・難聴者のために開発され、利用されているアプリ」について書かれた記事と、アフリカの主要な通信携帯会社10社のなかで、「どの企業が障害のある人にとって最もアクセシブルなサービスを提供しているか」ということについて調査された記事の2本をご紹介しています。

ケニア:手話アプリ、パンデミック中にろう者の生徒を手助け

Kenya  Sign Language App Helps Deaf Students During Pandemic

記事リンク:https://www.voanews.com/covid-19-pandemic/kenya-sign-language-app-helps-deaf-students-during-pandemic 

内容と背景:

まずはケニアで使われている手話アプリについて書かれた記事をご紹介します。

コロナ禍で多くの学校が閉鎖された中で、世界中の子どもたちは家で学習することを余儀なくされました。家庭学習には親の協力が必要不可欠ですが、ろう・難聴者のいる家庭では手話ができない保護者が多く、満足に勉強を支援することができないという現状があったようです。

そこで、この記事ではオンライン学習下での家庭学習をサポートするために、ケニアで用いられているアプリについて紹介されています。

このKenya Sign Language Finger Spelling application(ケニア手話指文字アプリケーション)は、パンデミック中にろう者の家庭学習を支援するために、生まれつきろう者であるHudson Asiemaによって開発されたアプリです。ケニアではこのコロナ禍で約4000人のろう生徒が家庭学習を継続しているようです。

このアプリは、手話の指文字(A〜Z)の早見表を端末ですぐに確認できる機能のほか、クイズ形式で指文字を覚えられる機能もついており、ろう児やその保護者が手話を覚えることや、コミュニケーションを手助けするために用いられているということです。

(記事内には実際に使われている様子が動画として紹介されていますので、ぜひご覧ください。)

このケニア手話の指文字アプリのように、開発者は利用者のニーズに合わせてアプリ開発を行っています。

では、アプリを利用する上で基盤となる携帯会社のサービスについて、アフリカの携帯通信会社はどのように各々のニーズにコミットしているのでしょうか。

詳しく書かれた記事をご紹介します。

ISP、アフリカの障害を持つ人々にアクセシブルなアプリを提供

ISP offers accessible apps for people with disabilities Africa

記事リンク:

https://www.thisability.co.za/2020/12/12/isp-o

この記事では、アフリカの主要な通信携帯会社10社のなかで、「どの企業が最も障害のある全ての人を含むアクセシブルなサービスを提供しているか」ということについて調査された結果が紹介されています。

アフリカ5か国の10の通信会社を対象に実施された調査では、特に視聴覚に障害のある人のデジタルアクセシビリティを促進する上で、通信業界内のこのデジタルアクセスとサービスのギャップを調査しています。南アフリカでは、主要な市場シェア保有者であるMTN(28%)とVodacom(42%)が調査されました。この調査によると、両方の事業者が手頃な価格でアクセシブルな携帯電話を提供しているとしているものの、その携帯電話はすべての販売店で取り扱われているわけではなく、店員もそのサービスについてのオペレーション知識が不足しているということでした。

一方で、Vodacomはアクセシビリティアプリの開発については、MTNよりも優位に立っているということが明らかになっています。

その要因として、Vodacomは、プレトリア大学と共同で開発されたスマートフォンベースの全国聴力検査アプリであるHearZAアプリの開発もサポートし、聴覚障害の早期発見を支援しました。さらに、2018年4月、Vodacomは、聴覚および言語障害のあるカスタマー向けに無料のSMS緊急サービスを開始しました。一方で、MTNには障害者向けにカスタマイズされたアプリケーションはありませんでした。

また、調査された10の通信会社のうち、Vodacomだけが障害者向けの割引料金を設定しており、ろう・難聴者のカスタマーには、データとSMSで構成される特別契約の電話契約が提供されているということです。

さらにVodacomの、企業の方針として障害のある人々のニーズを含むことで、インクルーシブな社会環境を目指した取り組みを積極的に行っている点が評価ポイントとして挙げられています。

この記事では、その他の南アフリカの通信事業者に対し、Vodacomの例のように、障害のある人々のニーズを積極的にサポートする必要があるということについて述べています。

個々のニーズに合わせたアプリ開発も必要不可欠ですが、そのアプリを提供する携帯電話やデバイスもよりアクセシブルである必要があると感じました。コロナ禍でオンラインツールの需要が増している今だからこそ、それぞれの企業やアプリケーションのグッドプラクティスを業界内で共有し、ブラッシュアップしていくことができるといいと考えています。

関連・参考記事:

  1. ケニアの盲目の男性、電力エンジニアとしての働き方【面白記事 Vol. 98: 2020年8月3日配信】- Link
  2. 南アフリカ、公用語に手話の追加を検討【面白記事 Vol. 137: 2020年9月17日配信】- Link

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