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皆さんこんばんは。

本日はマラウィからヘルスケアに関するニュースをピックアップしました。

妊産婦の死亡原因の一つである「安全でない中絶」による死亡率が世界的に大きな問題になっています。マラウィではその主な要因として、妊娠中絶を違法として取締る法律が大きく影響しているようです。

関連・参考記事も併せて、ぜひご覧ください。


記事:マラウィ:中絶法案を支持し、マラウィの国会議員に妊娠中絶に関する法律を可決するよう要請する。

Malawi: Chiefs Back Abortion Bill, Urge Malawi MPs to Pass Law On Termination of Pregnancy

記事リンク:https://allafrica.com/stories/202010130280.html

内容と背景:

世界中の妊産婦の医療事故や感染症などを原因とする死亡率は年々減少傾向にあると言われています。しかし、必要な技能を持たない医師による施術や、医療水準の低さに起因する「安全でない中絶」による死亡率は、妊産婦死亡原因の12分の1にあたり、状況がほとんど改善されていないと言います。

アフリカでは毎年約820万人に対して妊娠中絶の手術が行われいますが、世界で行われている「安全でない中絶」に関連する死亡数の約97%は主にアフリカや中南米、アジア地域で発生しています。

そこで本日はマラウィから、妊娠中絶に関する法律について言及された記事をピックアップし、中絶に関するアフリカ諸国の法律について関連付けて読み解いていきます。

GuttmacherInstituteとマラウイのリプロダクティブヘルスセンターによる2017年の調査によると、マラウイは世界で最も妊産婦死亡率が高く、出生10万人あたり約574人が死亡しているということが示されています。また、主な死因の中で「安全でない中絶」は6%から18%の原因であることが明らかになっています。

今回の記事によると、このような「安全でない中絶」の主な原因は、妊娠中絶を違法として取締るマラウィの法律によるものであると言及されています。約100年前の植民地時代から準拠しているこの法律を改変することができない限り、様々な事由により望まない妊娠をした妊産婦は、滅菌されていない器具を個人で使用するなど、粗雑な方法に頼る不法な中絶を選択する以外の方法がないということです。

アフリカ各国の状況を見てみると、妊娠中絶に関して取締る法律が厳しく制定されている国が多くあります。例えば、性的暴行など本人の意思によらない場合であっても、いかなる中絶を絶対的に禁止するという法律を制定している国は54ヵ国中10か国に及び、その他の国でも特別な理由(妊産婦の健康に危害を与える場合のみにおいて)など、制限付きで中絶を例外的に認めるという法律を制定している国もあります。

(関連・参考記事2.に中絶に関する法律を6カテゴリに分割して示してあるGuttmacherInstituteのレポートを載せています。わかりやすい表になっていますので、ぜひご覧ください。)

現在、マラウイの議員たちは、中絶に対する国の厳しい制限を緩和する法案を提出し、国会議員に妊娠中絶法案を可決するよう説得しています。

一方で、この法案に関して宗教団体からの厳しい抵抗にも直面していると報じている記事もいくつか拝見しました。マラウイの主要なキリスト教グループとマラウイのイスラム教徒協会の指導者は、共同声明の中で、政府は法案を支持すべきではないと述べ、法案が進めば抗議を呼びかけると警告しているそうです。「議会、裁判所、政府の行政機関、非政府組織、または外国の機関を含むいかなる機関も、神以外に生命を終わらせる法的権利を持っていない」と主張しているということです。

妊娠中絶に関する法案をめぐる背景には、宗教、文化、社会における枠組みで様々な要因が複雑に絡み合った上で成り立っているということが理解できます。大枠について議論をするとき、母子の健康や女性の人権について言及されることが二の次になってしまっているように感じます。

文化や慣習を守ることはとても大切なことではありますが、まずは人の命を守るために、安全な医療行為を阻む要因について、毅然とした態度で臨む場面も必要なのかもしれません。


関連・参考記事

  1. High Rate of Maternal Deaths Worry Malawi’s Lawmakers – Link
  2. Abortion in Africa GUTTMACHER Institute – Link
  3. 国際女性デー:女性の命を守るための「安全な中絶」を – Link
  4. Malawi: Proposal to Ease Malawi’s Strict Abortion Laws Faces Religious Opposition – Link


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