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アメリカの要請により2000人のアフガン難民を受け入れる

Uganda to Host 2,000 Afghan Refugees at U.S. Request

記事リンク:

https://allafrica.com/stories/202108180461.html

内容と背景:

8月15日、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンが首都カブールに進攻し、大統領府を掌握したと発表がありました。同国のガニ大統領は国外に逃れ、タリバンの事実上の勝利を認め、20年ぶりに首都がタリバンに制圧されることとなりました。

かつてアフガニスタンでタリバンが政権を握っていた際、偶像崇拝禁止の教えを守るためと仏教遺跡が破壊され、女性の就労や教育が制限されるなど、イスラム法であるシャリーアが厳格に組み込まれた政策が実施されていました。再度このような恐怖政治が敷かれること、そして悪化する国内の治安状況から逃れるために、何万人ものアフガニスタンの人々が国からの脱出を試みています。

今回ピックアップする記事によりますと、アフガニスタンからの難民が大量に想定されるなか、ウガンダは、アメリカの要請を受け、2000人のアフガン難民を一時的に受け入れることに合意したということです。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ウガンダ代表のJoel Boutroue氏もこの決断を承認しました。

ウガンダの難民受け入れ状況

ウガンダは従来より近隣の国々から多くの難民を受け入れている国です。UNHCRによりますと、2020年12月時点でのウガンダの難民人口は約173万人でした。その多くは、北部に隣接する南スーダン(100万人以上)、西に国境を接するコンゴ民主共和国(約54万人)、南部のブルンジ(約4万人)から逃れてきた人々です。南スーダンでは紛争が、コンゴ民主共和国では治安の悪さと民族的暴力が、ブルンジでは不安定な政治と人権侵害がそれぞれ問題になっていることによります。他にも、エチオピアやエリトリア、ルワンダ、ソマリア、スーダン、タンザニアからも難民を受け入れています。アフリカ各地から難民を数多く受け入れてきたことから、2018年には、トルコ、パキスタンに次いで世界第3位の難民受け入れ国となりました。

大勢の難民を保護し支援するため、ウガンダでは2017年から包括的難民対応フレームワーク(CRRF: Comprehensive Refugee Response Framework)が施行され、難民とホストコミュニティのニーズを満たすための様々な取り組みが行われています。

そこでは、難民の移動の自由、労働の権利、事業設立の権利、財産所有の権利、教育や医療などの国家サービスへのアクセスが認められ、難民には一般市民と同様の政府援助が行われています。また、居住地変革アジェンダ(STA: Settlement Transformative Agenda)に基づき、難民には住居や耕作のための土地が提供され、ホストコミュニティと一緒に定住することもできます。

これらのウガンダの難民に対する保護政策は、2006年に制定された難民法(Refugee Act)と2010年に定められた難民規定(Refugee Regulations)に基づいています。

難民とホスト社会の人びとの暮らしやすい環境作りが積極的に目指されているウガンダですが、今日ではCOVID-19により多大な影響を受けています。

例えば、感染拡大を抑えるため、2020年3月から国境が閉じられ、難民の入国が原則禁止されています。UNHCRはウガンダ政府に国境の再開を求めているようですが、国境付近や国内の医療施設がCOVID-19に対処する十分な力をもつまで、門を解放し、大量の難民を受け入れるには、困難状況が続くと考えられます。

また、資金面にも課題を抱えています。UNHCRによると、近年の資金不足の状況のために、難民への食糧配給は2020年4月から30%削減され、2021年度にはさらに削減される見込みがなされているようです。COVID-19のパンデミックという状況下で食糧配給がますます減ることは、ウガンダにいる難民の福利厚生や、生計手段へのアクセス、健康などにさらに悪影響を与えると考えられています。加えて、児童婚や妊娠、性暴力、窃盗も頻繁にみられるようになったという報告もあるようです。難民と地域の住民を守るためにどのような策が国主体で行われるのか、UNHCRや支援国やその他の関係機関からはどのような指針が出されるのか、注意してみていこうと思います。

本日は、アフガン難民の受け入れに同意したウガンダにおける、難民受け入れの政策や状況についてお届けいたしました。最後までお読みいただきありがとうございました!

関連・参考記事:

  1. アフガニスタン反政府武装勢力タリバン勝利宣言 大統領は出国(NHKニュース) – Link 
  2. Uganda (UNHCR) – Link
  3. Uganda Country Refugee Response Plan (UNHCR) – Link
  4. アフリカに帰還した難民の雇用問題を解決?【Pick-Up! アフリカ Vol. 152:2021年4月19日配信】 – Link
  5. コロナ禍の食糧配給システム、特別なニーズへの対応はいかに【Pick-Up! アフリカ Vol. 16 (投稿:2020年10月22日)】 – Link
  6. アフリカの子ども福祉に関する話題(養子縁組・コロナ下での保護に関して)【面白記事 Vol. 125: 2020年9月3日配信】 – Link

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