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みなさま、こんばんは!

Pick-Up! アフリカではこれまで度々、農作物が生産の段階や収穫の後に廃棄される問題を指すポストハーベスト・ロス問題を取り上げてきました。

そこで本日は記事を通じて、穀物生産におけるポストハーベスト・ロス削減に向けてルワンダ国内で開発されているソリューションをご紹介させていただきます。


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記事:「ルワンダの新卒が環境に優しい穀物乾燥機の開発に挑戦」

「Fresh university graduates venture into ‘eco-friendly’ mobile grain dryers」

記事リンク:

https://www.newtimes.co.rw/business/fresh-university-graduates-venture-eco-friendly-mobile-grain-dryers

内容と背景:

本日ピックアップしている記事によりますと、2018年に立ち上げられたルワンダのアグリテックスタートアップCrop Tech Ltdでは、立ち上げ以来、穀物生産におけるポストハーベスト・ロスの削減を目指し、再生可能エネルギーである太陽光を動力源とする移動式穀物乾燥機の導入に向けた準備を進めているようです。

不適切に保管されたトウモロコシや米、キビ、また小麦などの穀物には、有害物質であるアフラトキシンが発生することが多くあります。カビ毒の一種であるアフラトキシンは肝臓に損傷を与える有害物質として知られており、摂取すると肝臓癌を引き起こし、人の健康に悪影響を与える場合があります。そのため、アフラトキシンを含む穀物は農産物加工業者により拒否され、廃棄されてしまう場合がしばしばあり、アフラトキシンの発生は穀物農家が安定した市場にアクセスすることを妨げる重要な問題となっています。

そこで同社は乾燥機を導入することで、穀物の適切な保管を実現させ、アフラトキシンの汚染により発生するポストハーベスト・ロスを減少させることを目指しています。

記事によると、ルワンダでは現在穀物におけるポストハーベスト・ロスが生産量の16~22%に及ぶなか、国として様々な収穫後の技術を使用することにより2024年までにその値を5%にまで減少させることを目標に掲げています。そんななか、乾燥機の動力源としてよく使用されるディーゼルからの大気汚染物質の排出を抑え、アフラトキシンの発生をも抑制させる同社のイノベーションには、穀物におけるポストハーベスト・ロスを削減させる有効的なソリューションとしての期待が集まっているようです。

Crop Tech Ltdの創設者兼マネージングディレクターであるThierry Shema氏は、導入が予定されている太陽光電池式の穀物乾燥機は現在プロトタイプを制作中の段階であり、ルワンダ大学から提供される研究助成金をもとに来年までに製品化される予定であると述べています。

加えて彼は最新の進捗状況として、アフリカのスタートアップに資金提供を行っているベルギーの組織OVOから今年1月に12,000ドルもの融資を獲得したと述べています。彼の話によると、同社では資金を活用し、今後トウモロコシの穂軸など収穫後に通常処分される農業廃棄物をクリーンエネルギーに変えて穀物を乾燥させる移動式穀物乾燥機の開発を外部委託する計画のようです。

ポストハーベスト・ロス問題においては腐敗しやすい生鮮食品である野菜や果物が取り上げられることが多いですが、アフラトキシンの発生という重要な問題を抱える穀物もポストハーベスト・ロスの削減が必要である重要な農作物の一つと言えます。

記事では同社が太陽光電池式の穀物乾燥機を開発するに至った具体的な経緯や、ベルギーの組織OVOから融資を獲得した経緯、また乾燥機が現在もつキャパシティーなどに関して詳しい情報が記載されています。ぜひ合わせてお読みください。

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