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本日は、世界銀行が発刊した最新のThe Human Capital Index 2020 Updateを基に、174カ国を対象とした人的資本指数のアップデートについてCOVID-19禍のアフリカ地域の人的資本に言及した記事をピックアップしました。

ぜひご覧ください!


記事:中東と北アフリカ、人的資本への投資は今まで以上に重要になる

Investing in human capital in the Middle East and North Africa is more important than ever

記事リンク:https://www.brookings.edu/blog/future-development/2020/10/19/investing-in-human-capital-in-the-middle-east-and-north-africa-is-more-important-than-ever/

内容と背景:

アフリカでは、優秀な人材な人材がどんどん他の国に移動してしまう「頭脳流出=ブレインドレイン」や「人的資本流出」が兼ねてから問題視されてきました。

以前、こちらの記事【アフリカの人的資本に関する話題- 頭脳流出と人材育成教育【面白記事 Vol. 134: 2020年9月14日配信】でも取り上げたように、アフリカでは特にその国の経済の発展を妨げてしまう要因ともなっている人的資本流出について、優秀な人材を海外にどんどん輩出すべきではないということがはっきりと言及されています。

今回ご紹介するこちらの記事では、世界銀行が発刊した最新のThe Human Capital Index 2020 Updateを基に、174カ国を対象とした人的資本指数のアップデートについてCOVID-19禍の開発途上国の人的資本に言及した内容になっています。

人的資本とは、人々が生涯にわたって蓄積する知識、スキル、および健康で構成されるものであり、人々の健康と教育には否定できない本質的な価値があるとされています。

この記事によると、最新のThe Human Capital Index 2020 Updateは、2020年の3月のCOVID-19が蔓延する前に取りまとめられたデータを用いて分析されているということです。その中でも中東および北アフリカの国々は過去10年間における人的資本の改善について大きな進歩を遂げてはいるものの、今日生まれた子どもは、将来の生産性の57%しか達成できないということが示唆されていました。

それでも少しずつ、当該国それぞれの人的資本指数は上昇していたにも関わらず、このCOVID-19のパンデミックにより、その見通しが不安定になってしまいました。

そこでこの記事では、このCOVID-19禍において、これまで以上の人的資本への投資が重要になってくると述べ、具体的な解決のための視点について、下記の3つを例に挙げ説明しています。


  • 「人的資本の構築の継続」:遠隔教育や遠隔医療など危機的な対応策を活かしてニューノーマルな日常を構築する。
  • 「人的資本の保護」:現金送金の増加と社会的セーフティーネットの強化。主に難民の人々の人的資本を保護し、社会的包括(ソーシャルインクルージョン)を促進する。
  • 「人的資本の活用」:仕事に焦点を当てた政策が必要。中東、北アフリカ地域は世界で最も若者失業率が高い地域であると言われているため、若者の人的資本を活用するためには、働く場所や機会の拡大が必至になる。


アフリカをはじめとする開発途上国における開発計画の文脈の中で、人的資本投資は最重要課題であることは確かですが、これにどの程度の比重を置くことができるのか、という判断は難しい問題なのではないかと感じました。

仮に教育や職業訓練を通して人的資本に十分な投資ができたとしても、その人的資本を活用する、あるいは、その人的資本を評価する労働市場での受け皿がないと先行した投資は無駄なものになってしまいかねません。

しかし、昨今においては労働環境の変化や、働き方の変化、職種の変化に伴い、企業の持つ資産や資本はこれまでとは違った捉え方がされているようです。特に、IT関連やオンラインでのビジネスなど、無形に近いアウトプットを通した仕事や製品が多くなってきた現在、アメリカでは、無形である「人の能力」を評価・認識するように流れが変わって来ています。それによって、企業の持つ資本、そして企業に求められている役割、そして評価方法も変わってきているようです。

先日、米国証券取引委員会が「人的資本の情報開示」をついに義務化としました。投資家は、人的資本を企業価値の判断の材料とし、雇われる側は企業を判断するとき、その企業の人材育成への注力度合いを加味して、それを働きがいを測る指標とし、企業を選ぶという時代になってきているようです。

このように、「人的資本」という同じ概念を一つとっても、現在では国や地域によってその捉え方が少し異なっているように感じます。

どの国の人々にとっても、自分の力を蓄えて、それを存分に発揮できる社会になることを期待しています。今後、アフリカ地域がどのようにこのパンデミックを乗り越え、人的資本指数を伸ばしていくのか引き続きアンテナを張っていきたいと思います。


関連・参考記事:

  1. The Human Capital Index 2020 Update : Human Capital in the Time of COVID-19 Link
  2. 人的資本の情報開示、ついに義務化! 米SECが8月末に発表 – Link
  3. A View on the SEC Rule Regarding Human Capital Disclosures – Link

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