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本日はアフリカのエンタメおよびクリエイティブ市場に目をむけ、その発展における中国等電気通信企業の影響力やデジタル技術の普及について書かれた記事と、実際にアフリカで台頭してきている現地企業のスタートアップに関する記事の2本をピックアップしました。

ぜひ関連記事も併せてお読みください!


記事:デジタルテクノロジーがアフリカの映画・音楽産業を変革

Digital technology is transforming African film and music industry

記事リンク:https://www.brusselstimes.com/opinion/135399/digital-technology-is-transforming-african-film-and-music-industry/

内容と背景:

年々アフリカのエンタメ市場の中でも特に音楽産業は大きな変革を遂げています。

過去4年間で、世界最大の市場シェアを持つ世界のトップ3の主要なレコード会社(Warner Music Group、Sony Music、Universal Music Group)はすべてアフリカの音楽業界に参入を果たしました。

また、アフロビートやアフリカンヒップホップなどのアフリカ音楽の人気の高まりは、世界的な音楽マーケットに大きな影響を与えています。たとえば、2016年、ナイジェリアのアフロビート歌手であるWizkid(ウィズキッド)は、カナダのラッパーであるドレイクと英国の歌手であるカイラとフューチャーし、「OneDance」というタイトルの曲をリリースしました。この曲は、Spotifyで最初に10億ストリームに到達し、プラットフォームで最もストリーミングされた曲になりました。

アフリカのエンタメ市場は、音楽だけでなく映画産業においてもナイジェリアを中心に急速な成長を遂げています。例えば、ナイジェリアの映画産業は、国内総生産(GDP)の1.42%を占めており、72億米ドルに相当します。PricewaterhouseCoopers(PwC)の予測によると、ナイジェリアの映画産業の輸出収入は2020年に10億米ドルに達するということです。

この記事では、映画産業の成長の主な推進力として、デジタル技術の普及が挙げられているということが言及されています。

以前からアフリカのエンタメ・クリエイティブ業界は「オレンジ経済」と呼ばれていました。そこにクリエイティブな人材や活動に溢れているものの、産業基盤がないということが問題視され、バリューチェーン全体に投資をする必要があるのではないかということが総論となっていたようです。

そこで、2018年にアフリカのクリエイティブ業界振興を狙うファッション、映画、文学など広範な事業に対する1億ユーロの投資ファンドであるImpact Fund For African Creatives(IFFAC)がはじまり、IFFACはアフリカのクリエイティブ、ファッション、ライフスタイルのビジネスと産業に特化した民間の中小企業への投資を推進するなど、アフリカのこの業界の機運は高まりを見せてきました。

その中で、この記事ではインターネット接続率の向上と、さらに「中国企業の進出」によってこの産業が伸びてきているということをまとめています。

この記事で書かれている中国開発金融プロジェクトの追跡(AidData)データによると、2000年から2013年にかけて、中国はアフリカの38か国に合計17億米ドルを投資したということです。

また、中国の電気通信企業はアフリカの中で大きなプレゼンスを見せています。中国はアフリカのニーズに合わせた比較的耐久性の良い安価なスマートフォンを多く提供することで成功し、Huawei、ZTE、Tecnoなどの中国の通信企業がアフリカで53%のスマートフォン市場シェアを構成しています。

また、それだけでなく、各社はスマートフォンの販売で獲得した客層・顧客を取り込む形で、デバイスを活用するコンテンツの分野、エンタメ業界にも進出し、その活動の幅を広げています。例えば、TecnoはAfrican International Film Festival(AFRIFF)と提携して、映画業界の有能な参加者を表彰し、携帯電話などのデジタル技術を使用して新しく制作された映画の品質を向上させました。その他にも、Tecnoは2015年にBoomplayというアフリカで6000万人以上の加入者を抱える最大のアフリカ音楽アプリに成長したアフリカ音楽アプリをリリースするなど、ここでも大きなプレゼンスを示しているということです。

このようにアフリカにおける中国のインフラ関連の取り組みへの投資は、まわって、そのインターネットインフラを活用するデバイスの業界に、そしてそこでの実績はさらに、デバイスを必要とするコンテンツにあたる音楽および映画産業への進出に繋がり、成果を上げています。

その一方でこの記事では最後に、アフリカのエンタメ・クリエイティブ産業における課題についても言及しています。特にアフリカの映画および音楽業界は、エンタメ業界で知られる企業や、中国の企業、あるいは地元の企業などの取り組みで業界自体は成長しているものの、著作権侵害の問題、発展途上の流通ネットワークや法律などに以前からずっと悩まされているということです。こういった要因によってこの業界が思った通りに力を発揮できていないということを示唆しています。

このように海外から企業が進出したり、適切な投資を通してアフリカのエンタメ・クリエイティブ業界は成長を見せてきています。しかし、それらのもたらす可能性を最大限に活かすための適切な政策整備・実装には至っていないという事実があります。知的財産に関連する権利が保障されることで、さらにこの業界が盛り上がっていくであろうということが各所で予測されているだけに、この分野への取り組みにおける諸要因が整備されていくことを期待するばかりです。

関連・参考記事:

  1. COVID-19対策のロボット導入!他、アフリカのエンタメシーンに関して(面白記事 Vol. 45: 2020年5月27日配信)-Link
  2. アフリカ人俳優、アメリカ映画界へ移籍《アフリカエンタメウィーク第一弾》【面白記事 Vol. 128: 2020年9月7日配信】- Link
  3. Netflixが新たにナイジェリアの映画制作セクターに進出!《アフリカエンタメウィーク第二弾》【面白記事 Vol. 129: 2020年9月8日配信】- Link
  4. 歴史的な側面から見るアフリカ系エンタメ《アフリカエンタメウィーク第一弾》【面白記事 Vol. 130: 2020年9月9日配信】- Link
  5. アフリカのエンタメ市場は?5カ国から学ぶ《アフリカエンタメウィーク第六弾》【面白記事 Vol. 133(2020年9月12日配信)】- Link
  6. 1億ユーロを投資する、アフリカ「オレンジ経済」とは – Link
  7. IFFAC – Link

記事2:ケニアの音楽スタートアップMdundoは、月間アクティブユーザー数が27%増加して640万人になる予想

Kenyan music startup Mdundo sees monthly active users increase by 27% to 6.4m

記事リンク:https://disrupt-africa.com/2020/11/kenyan-music-startup-mdundo-sees-monthly-active-users-increase-by-27-to-6-4m/

内容と背景:

お次はアフリカのミュージック市場で注目を浴びているケニアのスタートアップに関するニュースをピックアップしました。

2013年にケニアでリリースされたMdundoは、サハラ以南のアフリカの15か国で毎月500万人を超えるアクティブユーザーに大陸のお気に入りの音楽へのアクセスを提供し、ウェブサイトとアプリを介して毎月2,000万を超えるダウンロードとストリームを提供しています。

9月の月間アクティブユーザー数が6月の500万人から27%増加して640万人になり、来年半ばまでに900万人に達する見込みだということです。

エンタメ業界におけるアフリカのスタートアップの機運も高まっているようです。。

一つ目の記事では、国際的な音楽マーケットや中国企業が、いかにアフリカのエンタメ市場に参画しているか、ということについて言及した内容となっていました。

しかし、このケニアのスタートアップのように現地でも着々と力をつけ、シェアを伸ばしている企業もどんどん台頭してきているようです。アフリカで成長しているエンタメ業界に参入するためには、すでに力をつけてきているアフリカのスタートアップと、一緒に組むなどの方法も検討する価値があるのかもしれません。

引き続き各セクターでのスタートアップ関連の記事も更新していきますので、ぜひチェックしていただければと思います。


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