皆さん、こんばんは。
今週からの新たな取り組みも3日目です。三日坊主にはなりません!

今回はコロナウィルスの環境下での記事を3本。
今回の環境自体がもたらす新たな課題、これまで進んできた取り組みの見直し、そしてこの環境下でも希望となり得る分野と、マイナスだけでなく、プラスなものも含めてみました。是非楽しんでください。

そしてまた明日もご期待を!


記事1:『The pandemic will affect the mental health of all these groups』

記事リンク:https://africanarguments.org/2020/04/15/the-pandemic-will-affect-the-mental-health-of-all-these-groups/

内容と背景:

まずはじめに、COVID-19によるパンデミックがアフリカ市民に対して与えている影響、またそれに対して国が取るべき対応に関して社会的側面から分析している記事をご紹介します。

記事ではCOVID-19が人々の身体的健康、生計、教育など様々な面で影響を及ぼす中、精神面への影響も忘れてはならないと述べられています。

感染者はもちろん、アフリカでは病院の衛生管理や感染予防設備が整っていない故に医療従事者が感染の危機にさらされています。家庭では貧困層の間でDVなど身体的、性的虐待が起こる割合も高いと言われています。またアフリカ市民のコミュニティでは宗教的、社会的集まりが重要とされており、日々集まりにてお祈りを捧げたり歌や踊りを披露することも多いようですが、現在の状況では困難となっています。さらにアフリカでは陰謀論やフェイクニュースの広まりも顕著であり、実際にナイジェリアではとある薬がCOVID-19の治療に役立つという誤った情報を手に入れ、家族全員がクロロキン中毒で入院しているといったケースや、ウイルスを食い止めるために地元のジンを飲んでいる老婆がいるというケースも報告されているようです。

このように記事ではアフリカ特有に懸念される市民社会への影響により精神面でのストレスを抱える人々が増えるだろうと述べており、そのうえで今後各国政府は人々の精神的健康と心理社会的影響を考慮した対応を行っていくべきであるとの見解を示しています。

こちらの記事でも少し触れられているように、COVID-19はアフリカに限らず途上国を中心に存在する社会的、また経済的格差を浮き彫りにしています。今後COVID-19の影響により格差がさらに広がることが懸念されますが、各国が貧困層に対してどのような対応をとるのか注目です。
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記事2:『Postpone July 1 Trading Date of AfCFTA – CUTS Advises Africa Union』

記事リンク:https://www.modernghana.com/news/995785/postpone-july-1-trading-date-of-afcfta-cuts-advi.html

内容と背景:

次に、面白記事でもこれまでたびたび取り上げてきました、今年7月1日からの運用開始が予定されているアフリカ大陸自由貿易協定(以下 AfCFTA)に関する記事をご紹介します。こちらの記事ではCOVID-19の影響によりその運用開始時期が延期される可能性について触れています。

アフリカにも多くの事務所をもつシンクタンクである CUTS International 社の西アフリカ地域責任者 Adomako氏は、COVID-19により多くのアフリカ諸国で国境や空港が封鎖されており、経済が打撃を受けている中、協定のもと人やモノが自由に取引されるのは困難であるとアフリカ連合(AU)に対して助言したようです。さらに国やビジネスがCOVID-19により受けた打撃から回復すること、第三四半期までには感染のピークが収まること、また来年初めにワクチンの入手が可能になることを前提とし、少なくとも半年間の延期が必要であるという見解を示しています。

記事の文末では、Adomako氏はアフリカ連合経済社会文化理事会(ECOSOCC)の第三常設総会のガーナ代表でもあり、日程の延期がAfCFTAの運用に関して未完成である多くのアジェンダを完成させるのを可能にするなど、準備期間の延長にもつながるという期待が、助言には込められていたと解説されています。

7月1日の運用開始に固執すれば、AfCFTAのもと取引されるモノやサービスに対して各国が感染拡大を口実に国境を封鎖し続ける可能性もあり、今後、運用開始時期に関しては多くの議論がなされると予想されます。今後の動向にも注目していきたいところです。
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関連記事:

  1. 「How Covid-19 could affect AfCFTA」-Link

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記事3:『Where to invest in Africa in the face of COVID-19』

記事リンク:https://africanbusinessmagazine.com/sectors/technology/where-to-invest-in-africa-in-the-face-of-covid-19/

内容と背景:

このシリーズでは「アフリカへのビジネスの機会、環境に対する理解を深める」事もいくつかある目的の一つとしてニュースや記事などを選んでいるのですが、生活全般、ビジネス面など、コロナウィルスが多くの場面で影響を及ぼしている中でなかなか海外でのビジネス展開において明るい話題を見つけるの難しいものの、今回は「こんな状況でも、アフリカ進出・投資で考えてもいい分野」という記事を選んで見ました。逆に、言ってみれば今回紹介する分野は、今の状況下でもソリューションを提供しているということにもなるかと思います。

当初アフリカ開発銀行など多くのところが強いアフリカの経済成長を予測しておりましたが、先日、世界銀行はこの25年間で初めてアフリカが不況を迎えるとの記事を発表しました。主に新興市場における投資アドバイザリーサービスを提供している、Botho Emerging Markets Groupが「Fintech」、「Digital Education」、「Digital Health」のさん分野を挙げ、この難しい環境を生き抜くだけでなく、その後もさらに成長の可能性を持つ分野、投資の機会を持つ分野として紹介しています。

「Fintech」では、ここでも何度か紹介してきましたように、M-Pesaに代表されるように数々のソリューションがアフリカで誕生しているだけでなく、昨年アフリカ全体として集めたスタートアップへの投資額(13.4億ドル)の約半分がこの分野に投資されたことなどを大きな理由の一つとして挙げている。

「Digital Education」の分野ではタンザニアのUbongo、ケニアのEneza Educationなどを例に、今回多くの国で見られるロックダウンの影響から、学生の教育が一つの課題とされる中で、アフリカならではの教育教材の提供などが今後もさらに進むのではとしています。

そして最後の「Digital Health」では、ナイジェリアのWellvisという企業が提供しているユーザーが自らのコロナ感染のリスクを調べることができる機能を持ったサービスや、Ziplineなどドローンを使った医薬品などの搬送、そしてその医薬品の在庫管理などを可能とするサービスを提供するガーナのmPharmaなど、様々な場面での貢献が可能なことなどを挙げている。

これまでも何度か取り上げられてきた分野だけに、この期間での貢献度合いも気になるところだが、cコロナ収束後も気になるだけでなく、期待したい分野だ。

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