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教育の未来を変えている12の起業家

英題:These 12 innovators are transforming the future of education


記事リンク:https://www.weforum.org/agenda/2021/09/education-innovation-uplink-skills-work-edtech/


内容と背景:

コロナ禍で影響を受けたさまざまな分野があるうち、学校が閉鎖されたり、再開されてもそれまでとは違った形での教育を行っていかなければいけなかったりと、教育の分野においてコロナの流行は大きな爪痕を残したことでしょう。

しかし同時に、それまでも取り組まれていた教育xITをさらに加速きっかけになったことは間違いないことでしょう。実際今年のテック分野での注目分野を紹介するこちらの記事でも教育分野も紹介されています。注目分野であるものの、この分野の恩恵を受けられているアフリカの子供が少ないとも書かれており、まだ準備が必要とまとめられていました。

さて、今回ご紹介する記事では、コロナの影響により、教育の分野での存在的発展を20年間遅らせただろうとのSDGsを通した調査結果、そして環境の違いによる弊害がさらに広がったとの見解も述べられています。インドの例がここでは共有されており、貧しい家庭の学生の40%がコロナの影響により、全く勉強できない環境にあるとも書かれています。

アフリカに目を向けると、こちらの記事では、約4.5億人いると言われる子供のうち、オンライン教育の恩恵活用して教育を受けられている子供がたった1900万人であるとしています。また、こちらの記事ではコロナの流行により求められた衛生環境の完備ができない学校があることで教育にも影響が及んでいたことが書かれています。

また、こちらの記事では、コロナの影響により、東部・南部アフリカ地域で約40%の学生がいまだに学校に戻れていないとのユニセフの調査結果が共有されています。したがって、学校に行かずとも学校・勉強から脱落しない方法を見出すことは早急な課題で、その中でEdtechソリューションには大きな期待が置かれていることが容易に想像できます。

しかし、これも簡単には解決できるものではなく、インターネットへのアクセスから、デジタルデバイス全ての学生がアクセスできるようになるのかは大きな課題になります。そういう意味でも、ユニセフがITUとともに立ち上げたギガイニシアチブなどのプロジェクトはこれを解決に導く一つの解決策としての期待も背負っています。

さて記事に戻りますと、世界経済フォーラムがDeloitte社とともに運営し、SDGsに代表される世界の課題に対し、クラウドソーシングの形で課題解決に取り組むプラットフォーム(UpLink)上でDeloitte社が行っているWorldClass Education Challengeという取り組みを紹介されています。

まず、このプラットフォームに関して話すならば、ここでは、革新的なアイディアを持つ個人や企業とそれらをさらに成長させることに関与できる個人や企業と繋ぐ場になっているようです。

次にWorldClass Education Challengeに関しては、このUpLink上で公開されたプロジェクトの一つで、10億人の子供たちに教室で教育を受けることのできる機会を提供することを目的に、そのようなスケールアップできるソリューションを見出すためにさまざまなソリューションを募集したようです。そしてこの記事の題名にもあるように、12の起業家が選ばれたということです。

そしてこのチャレンジを進める中で、主に3つの課題に取り組むことにフォーカスが当てられているようです。それらは、①取り残されてしまった生徒たちに平等の教育機会を提供する、②教育者の育成への投資、③学生が2030年に必要するようなスキルを身に付けさせる。という3つのエリアです。これらのソリューションをアフリカ地域、インド、そしてアジア地域で見出すというのが地理的なフォーカスだったようです。

約400の応募の中から選ばれた12のイノベーションの内訳は、アフリカから5つ、インドから3つ、そしてアジア地域から4つのようです。

アフリカから選ばれたソリューションとそれぞれのソリューション内容がも紹介されていますので、今回はこちらを以下にご紹介します。

ソリューション1:Learnable。南アフリカからの応募で選ばれ、②の課題に取り組んでおり、教師らが活用できる教材を提供し、それらを特定のアプリ、あるいはWhatsAppなどのアプリで展開できるようにしているだけでなく、オフラインでも学生がそれらの教材をみられるようにしているとも紹介されています。

ソリューション2:Nomad Education。こちらは①と③の課題に取り組んでいると思われ、複数の教師が提供した教材に学生がアクセスできるというのが特徴のようです。

ソリューション3:Pan-Africa Robotics Competition。こちらはセネガルからのエントリーで、学生がコーディングやプログラミング、ロボットデザインなどのスキルを身につけることのできるバーチャル・ラーニングプラットフォームを提供しているようで、さらにそれをコンペティションにも活用しているというものです。今年そのコンペも開催され、33ヶ国から150以上の参加者を集めたようです。

ソリューション4:StanLab。こちらは①と③に取り組んでおり、遠隔あるいは教室内での教育両方で活用できるSTEM教育の教材を提供しているようです。また、同社は研究室を学校と一緒に運営するなど、ソリューションを提供するだけでなく、有効なSTEM教育が提供できる環境づくりに貢献しているようです。

ソリューション5:UCT Online High School。こちらは南アフリカのケープタウン大学と地元のEdtech企業とが共同で提供しているもので、特に中所得以下のコミュニティーに対して教育の機会を提供することを目的としていると紹介されています。

それぞれのソリューションへの紹介リンクが共有されているのと、こちらのサイトがソリューション・企業の成長を可能とする個人や企業と繋げることを目的としているためか、各ソリューション・企業の現在の資金調達、あるいは成長ステージも共有されていますので、合わせてご訪問ください。

ここ最近のEdtechの分野に目を向けると、例えば世界銀行のこちらの記事では、世界各国がコロナ禍どのようにEdtechを教育に取り入れているのかなど、それぞれの国とともに行っているプロジェクトなどを紹介しています。

また、関連記事・参考記事の2であげていますこちらの記事の参考記事にもなっているこちらの記事ではアフリカに見られるEdtech企業も紹介されており、この分野に興味を持つ方にとっては有意義な情報収集ができそうです。また近年では、こちらの記事でもあるように、同分野のスタートアップが大きな資金調達をする例も見られていますので、今回のコロナの影響で、これまでスタートアップ界隈での投資を席巻してきたFintechの強さもこれから多様性が見られるかもしれません。


関連記事・参考記事:

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  3. コロナ禍のアフリカ、停滞したままの教育機関とその理由【Pick-Up! アフリカ Vol. 13 (投稿:2020年10月19日)】
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