皆さん、こんばんは!

今日はアフリカ大陸全体としての取り組みなどに関するニュースをお届けします。

2021年1月1日からAfCFTAの取り決めのもとでの取引が可能になったのですが、最大限の効果を発揮するにはまだもう少し長い道のりが必要なようです。

AfCFTAの事務総長の行ったインタビュー記事をお届けします。

お楽しみください!


AfCFTA事務局「AfCFTAのインプリメンテーションには少し時間がかかるだろう」 

英題:AfCFTA implementation will take a long time – AfCFTA Secretariat

内容と背景:

アフリカの全54カ国中33カ国が正式に承認した形で、1月1日に正式にこの政策のもと貿易が可能になります。それにより、大陸内貿易が活発化することで、特に製造業や雇用機会の創出なども大きく期待されており、現在16%程度の大陸内貿易が2022年までに50%以上、そして約3.4兆ドルのGDPへの貢献なども期待されているのですが、今回の記事では、まだ長い道のりが必要との事務総長のインタビューが共有されています。また、Financial Times紙でも同様の記事が書かれておりましたので、そちらをご共有させていただきます。

さて、Wamkele Mene事務総長は、ハード面(道路など)やソフト面でのインフラが整っていなければ、AfCFTAの持ち得る最大限の効果を引き出すことは難しいとインタビューの冒頭で話しています。そして、関税の役割の変化(現在は政府の一つの収入の道具となっているが、本来は産業が発展する一つの道具になってほしい)を通して、原料を輸出する、植民地支配当時に出来上がり現在も続いている貿易の形ではなく、域内で原料を加工するところまで行えるような状況を実現したいという旨の意見を共有しています。

今回のコロナの影響で貿易網が混乱、中断したことからもわかるように、AfCFTAの施行で他大陸の国々に頼ってしまっている輸入の量を減らし、域内での貿易を活発化が期待されています。

Mene事務総長はさらに、各国間での違った精度がもたらる、お役所的な面から見える課題が、関税をなくす動きなどで足枷になるのではないかと話しており、その中では、例えば、エチオピアが自国のファイナンス分野への外国企業の投資・進出を禁止していることなどを挙げ、それがそもそもAfCFTAが行おうとしているものに逆行しているとし紹介しています。

彼は、現在AfreximBankが中小企業も国際的な貿易ができるようなプラットフォーム作りに取り掛かっていることを共有しているものの、既に産業が確立されている国がこう言った場合に大きな恩恵を受ける傾向にあることから、これらのバランスが取れた状態路を作る出すことの重要性を話しています。

Financial Times紙(下記の関連記事1)での記事では、関税手続きや無関税での貿易のためのインフラが整っていないことをあげ、アフリカの国々がAfCFTAの正式なインプリメンテーションの準備が整っていないと指摘しています。

また、既にアフリカの目指す形での貿易を実現しており、域内貿易の全体の貿易に占める割合で70%以上を記録しているEUの外交官もバランスの取れた(国や企業の大小にとって良いビジネス環境を作り上げること)の重要性を指摘しており、今後のAfCFTAの施行を通した調整と課題解決、そして制定時にアフリカの首脳、そしてビジネス関係者が夢見た取り組みの実現が楽しみなものです。


関連記事:

  1. 『African countries not ready to implement free trade from January』Link
  2. AfCFTA to offer 1.5 bn jobs, achieve trade exchange worth $3.4 tn: EJBLink
  3. Making the AfCFTA work for ‘The Africa We Want’Link, レポートダウンロード
  4. 『AfCFTAのインプリメンテーションまでもう少し!デジタル化で恩恵を一番受けるのは?【Pick-Up! アフリカ Vol. 71:2020年12月26日配信】』Link
  5. コラム – Vol. 1:「アフリカ」という見方Link 
  6. AfCFTAとその経済効果とは?【面白記事 Vol. 97(2020年8月1日配信)】Link 
  7. AfCFTAは雇用と収入にどう影響する?【面白記事 Vol. 145: 2020年9月26日配信】Link 

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