こんにちは!現在ルワンダに留学中の、大学3年生のAyumiと申します。

先日、南アフリカへ留学中のスタッフによる南アブログシリーズがスタートしました!

それに合わせてこちらのブログシリーズでは、ルワンダの生活・観光情報、現地に住んで気づいたことなどを発信していきます

そもそもルワンダとはどんな国なのでしょうか?私の周りには、1994年に起こった大量虐殺の歴史しか知らないという方も多いです。

そこで今回はルワンダについて知っていただくために、基本的な知識や住んでみた感想をご紹介します

南アフリカバージョンをまだご覧になっていない方は、ぜひあわせてご覧ください!

ルワンダってどこにあるの?

ルワンダは東アフリカに位置する、小さな国です。

赤い部分がルワンダです。

ルワンダはコンゴ民主共和国(DRC)・ウガンダ・ケニア・タンザニア・ブルンジに囲まれています。

ルワンダの基本情報

国名ルワンダ共和国
面積2.63万平方キロメートル(四国の1.5倍)
首都キガリ(Kigali、チガリと発音する現地の人もいる)
人口1,324万人(2022年
民族フツ、ツチ、トゥワ(現在はこのような民族区分は廃止されており、現地の方は一般的に民族について話しません。)
言語ルワンダ語、英語(2009年、公用語に追加され、フランス語に代わって教育言語となった)、フランス語、スワヒリ語
宗教キリスト教(カトリック、プロテスタント)、イスラム教 ほか
※参考記事
時差7時間(日本と比較して)
外務省のWebsiteより抜粋・編集

国旗

現在の国旗は2001年に新しく作られたものです。独立時の1961年にも国旗が作られましたが、国旗のデザインが1994年の大量虐殺に深く関係する民族過激派と結びつくものであったため、国の連帯を強めるために2001年に変更されました。(参考記事)

現在の国旗には緑・黄色・青が使われています。緑は国の繁栄への希望、黄色は経済発展、そして青は幸福と平和の意味が込められています。そして、右上の太陽はルワンダ国民への啓発を意味しているそうです。(参考記事)

人口

ルワンダの人口は1,324万人で、東京の人口1,396万人とほぼ変わりません。

人口密度・人口増加

こうして見るとかなり人口が少ないように思えるかもしれませんが、実はアフリカ大陸の中で2番目に人口密度が高い国なんです。(参考記事

日本と比較すると、日本の人口密度は336人/ ㎢、ルワンダは546人/ ㎢。日本よりも断然人口密度が高いのです。

また、ルワンダは2000年代から毎年2%以上の凄まじい人口増加を続けており、2052年までに2360万人に到達すると予測されています。

首都キガリは人がとても多く、特に昼過ぎから夜に中心街などの混んだ場所を歩くと、人とぶつからざるを得ないことが頻繁にあります。道には、仕事のない人々が暇そうに大勢座っていたり、路上販売をしていたりします。

その一方で、私の住む第二の都市・フイエは、人口密度が高いことを感じないほど、一軒一軒の土地が広く(高級住宅街だからでしょうか)、少し外れたところには広大な農地が広がっています。

しかしルワンダには深刻な土地問題もあるようです。こちらについては、別の記事で触れたいと思います。

平均年齢

驚くことに、全人口の平均年齢はなんと19歳だそうです(参考)。世界全体で見る平均年齢は30歳、高齢化の進む日本では48.6歳。ルワンダがいかに若者社会かがわかります。

首都

ルワンダの首都は一つで、国の真ん中あたりに位置し、キガリと呼ばれます。解説した通り人口密度が多いものの、道はとても清潔に保たれており、ゴミはあまり落ちていません。

首都には高層ビルも多く立っていて、東京とあまり変わらない光景だと感じる場所もあります。

「千の丘の国」ルワンダ

ルワンダは丘陵が連なった地形で、「千の丘の国」と呼ばれています。実際来てみると、本当にどこもかしこも丘で、とてもびっくりしました(自分が常に丘の中にいるイメージです)。

例えば首都・キガリでホテルからバス停まで歩くときや、バスで移動するとき、常に丘を登ったり降ったりすることになります。マップで徒歩30分と書いてあっても、上り坂のせいで30分に感じないほど疲れることもあります。

また、ルワンダは緑がとても豊かな国です。丘の上の方へ来ると、目の前にはとても美しい光景が広がります。都市部でも田舎でも綺麗な光景が日常的に見られるので、日々癒されます。

南部フイエ

隣のウガンダに行ったとき、緑がルワンダより全然少なく、どちらかといえば茶色っぽい植生が多かったので、改めてルワンダが美しい国だと実感しました。

緑が豊かな理由の一つに、標高の高さが挙げられます。ルワンダの標高は平均1,600m、最高では4,500mにもおよびます。ルワンダに着いた直後の日本人の中には、しばらく倦怠感が続き疲れが取れない人が多いのですが、これは標高の高さが関係しているようです。

気候

ルワンダの大部分は、温暖な熱帯〜亜熱帯気候です。赤道の真南に位置するため、暑いのでは?と思われがちですが、上記にある通り標高が高いため、想像以上に涼しいんです。

年間の平均気温は19度くらいですが、日中と朝晩との温度差が大きく、朝夜は長袖で過ごすことが多いです。首都・キガリは温暖ですが、私の住む南部フイエは標高が高いせいかとても寒く、セーターやジャケットを着る人も多いです。

また、3〜5月と8月〜1月が雨季、その他が乾季と言われています。実際私がルワンダの南部・フイエに来て10月〜11月は、毎日のように豪雨が続き、降水量の多さにびっくりしました

ちなみに雨が降ると外は人気はなくなり、授業も雨がやんでから来る人も少なくないのですが、ルワンダ人に聞いたところ、雨が降っている時こちらの人々は止むまで寝ているそうです。

言語

ルワンダの公用語はキニアルワンダ語・英語・フランス語・スワヒリ語です。ルワンダ人はキニアルワンダ語を主なコミュニケーション言語として使います(日本の日本語のようなものでしょうか)。

2009年までは元植民地宗主国の影響でフランス語を教育言語としていましたが、2009年に英語になりました。小学4年生からは教育言語が英語となり、全ての授業が英語で行われるようになります。

そのため、英語さえできればルワンダでは通用すると思っていましたが、実際にルワンダに来てみて英語が通じない場面が多すぎることを痛感しました

大人はフランス語でないと通じないことが多い上に、英語をあまり話せない先生が教えている学校も多いため、キニアルワンダ語しか使えない人も多いのが現状です。

スワヒリ語に関しては、日常会話レベルのスキルを持っている人がおり、私の周りには周辺国(コンゴ民主共和国、タンザニアなど)から来た留学生とスワヒリ語で会話している人がいます。

宗教

ルワンダは圧倒的にキリスト教信者が多いのが特徴です。カトリックとプロテスタントではカトリック信者の方が多いです。イスラム教徒も2%と少数ながらも信仰されています。

教会によって礼拝の言語がキニアルワンダ語、フランス語、英語と様々なので、外国人でもフランス語か英語で行われる教会に行って礼拝に参加することができます。

多くの人は日曜日に礼拝に行くことが多く、そのため日曜日はマーケットやお店を閉めている人も多いです

歴史・経済

ルワンダはもともと東アフリカの中でも軍事的に強力な王国を成していましたが、19世紀にドイツの植民地化となりました。そして第一次世界大戦後にはベルギーの委任統治領(実質の植民地)となりました。

アフリカ諸国の独立の動きに伴い、ルワンダは1962年に独立しました。しかし国内の政情は安定せず、1990年から内戦が始まります。

そして植民地化で深刻な民族対立の構造ができた影響もあり、1994年には80万人以上が亡くなったとされる大量虐殺が起きました。

そこから約30年、ルワンダは復興と発展を目指し、著しい経済発展を続けています。その結果、「アフリカの奇跡」「アフリカのシンガポール」とも呼ばれるようになりました

ルワンダ政府は、2035年には上位中所得国に、2050年には高所得国になることを目標に掲げています。

実際にルワンダに住んでみて、都市部と農村部との著しい経済格差が見えるようになりました。それは家の作りであったり、教育格差であったり、生活スタイルであったり、様々な側面から見ることができます。

特に外国人が多く訪れる首都キガリはとても栄えているため、キガリに来た人は発展ぶりと便利さに驚く方が多いです。しかし第二の都市と呼ばれるフイエでもキガリと比べて格段の差があり、生活の便利さも格段に異なります。

観光

ルワンダは近年観光業に力を入れており、小さい国でありながらも観光を楽しむことができます。

首都・キガリには、代表的な観光地として虐殺記念館や数々のアートギャラリー、キミロンコマーケットなどがあります。

★イネマアートセンター、美術館について詳しく知りたい方はこちら↓

またルワンダは自然豊かな国なため、サファリやゴリラトレッキングなども楽しむことができます。

キガリ東部に位置する最も有名なアカゲラ国立公園公式サイト)では、サファリの中でゲームドライブを体験することができます。

★サファリについて詳しく知りたい方はこちら↓

また、2023年に世界遺産登録された南西部のニュングウェ森林国立公園公式サイト)も有名で、ここではゴリラトレッキング、チンパンジートレッキング、バードウォッチングを楽しむことができるようです。

そのほかにも、コンゴ民主共和国との国境をまたぐキブ湖でのクルージングやコンゴナイルトレイルのハイキング、南部ニャンザにあるキングスパレス(王宮)など、様々な観光地があります。

魅力いっぱいのキブ湖クルージング。詳しくは後日ブログでご紹介します。

治安

ルワンダはアフリカ大陸の中で治安がとても良い国です。

2022年には、ルワンダが一人旅するのに安全な国ランキングで第6位にランクイン(アフリカ大陸の中で唯一のトップ10入り)したようです。

詳しくはこちら↓

確かにルワンダに来てみて、スリや軽犯罪は滅多に見ませんし、私も人の多いところでスマホや財布を平気で出しています。(笑) お金がポケットから垣間見えていたり、忘れ物をしたりすると、声をかけて注意してくれることもあります。

しかしルワンダでは外国人が珍しいのか、歩いているとどこでも「ムズング(キニアルワンダ語で外国人・旅人という意味)」「ニーハオ」と声をかけられます。道端ではほぼ毎日、物乞いをしてくる人がいます。

親日性

日本はルワンダの独立した1962年から関係を持っており、援助などを通して友好な関係を維持してきたと思われます。

ルワンダ人に自分が日本人だということを伝えると、好印象を持ってくれたり、「水を助けてくれてありがとう!(JICAがルワンダの水道局と協力しているため)」と言ってくれたりすることがあります。中でも驚いたのは、日本のドラマを見たことがあるという人が想像以上に多かったことです。

しかしルワンダの人々からすると、至る所で中国のプレゼンスの方が大きく、ほとんどの場合中国人と間違われますし、日本に関する知識はあまり持っていない人も多いです。

インフラ

インフラというとかなり話が広くなってしまうので、後日詳しい記事にしようと思いますが、ここではルワンダに来て感じたことを切り取ってお話しようと思います。

水について

ルワンダの水質検査レポートによると、ルワンダの水は地域によって硬水か軟水かが変わるようで、国全体で硬度に大きな差が見られるようです。

しばしば断水することがありますが、貯水タンクを設置している家では、日によって水の出が悪いこともありますが、おおむね不自由なく使うことができます。(私の家はタンクがないので半日くらい断水した時にはとても不便です。)

水道水は飲んだりうがいしたりすることはおすすめできません。

道路・交通について

道路は特に都会になると舗装されていることが多いですが、メインの道路を抜けると未舗装の道路があります。未舗装の道路は雨が降るとぬかるんで歩くのが少し大変になります。

未舗装の道。もっとドロドロとして足がハマりそうなこともあります。

交通手段は車・バス・モト(バイクタクシー)・自転車がメインです。鉄道はありません。バスはとても安いですが、目的地に必ずしも着いてくれるわけではないので、危険ではありますがモトが楽です。地域にもよりますが、モトは30分で2000フラン(約240円)くらいで乗せてくれます。

キガリの道路の様子

電気について

ルワンダの電気普及率は約75%だそうです(参考記事)。ルワンダでは日本と違って電気が前払いの仕組みになっています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。このブログシリーズでは、ルワンダの観光地や食文化から、リアルな生活事情や社会問題までさまざまなことをお伝えしていければと思います。

第二弾もお楽しみに!


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